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富山市議の不正と同じ手口なのに…テレビはなぜ稲田朋美防衛相の“白紙領収書”問題に一切触れないのか

 あるワイドショースタッフに取材してみると、自嘲気味の口調でこんな答えが返ってきた。

「稲田さんの件なんて取り上げられるわけがないじゃないですか。今のテレビでは、稲田さんにかぎらず内閣の閣僚や自民党幹部の不正を取り上げようとしても、絶対に上に潰されますよ。各局とも、国会で大々的に追及されるか、本人が認めない限り報道しない、というのが不文律になっていますから。ただ、知事や地方議会になると、このハードルがかなり下がるので、思い切った厳しい追及ができる。というか、舛添前知事のときもそうでしたが、安倍政権のことをやれないぶん、そのうっぷんを地方政治家にぶつけている、という構造はあるでしょうね」

 テレビ局が官邸によるさまざまな圧力によって萎縮し、完全に飼いならされている状況は、これまでもなんども指摘してきたが、地方議員叩きはその代償行為ということらしい。

 地方議員という“ザコ”は叩いてアリバイづくり、自民党の有力国会議員の前ではおとなしく“おすわり”。これが報道機関の取るべき態度なのか。今回、小倉らワイドショーのMCたちは富山市市議に対して「恥ずかしくないのか!」とエラソーに説教していたが、恥ずかしいのは自分たちも同じだ。
(宮島みつや)

最終更新:2017.11.24 06:52

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