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NHKの生番組で解説委員が反乱!? 7人の委員のうち6人が政府の原発政策を徹底批判する快挙!

「いちばんの理由は、この放送が上層部が厳しくチェックできる録画ではなく生放送だったということでしょう。しかも、籾井会長が来年1月の会長選で再選されることなく交代する可能性が高くなって、恐怖支配が少し緩くなっている。その間隙をぬって、良識派の解説委員たちが勇気ある発言をしたということでしょう」(NHK関係者)

 もちろん、こうした番組が放送されたからといって、NHKの状況はけっして楽観できるものではない。今回の『解説スタジアム』にはたまたま良識派が数多く顔を揃えたが、報道局幹部や解説委員の多くは、籾井会長の動向にかかわらず、政権の顔色をうかがって官邸に尻尾をふり続ける“安倍政権の犬”のような連中がほとんどだ。

 現に、今回の番組でも、“安倍首相とマスコミ幹部の会食会”の常連で“島田スシロー”の異名をもつ島田敏男解説委員は、原発の問題点を指摘するどころか、ほとんど議論に参加しようとしなかった。唯一、高速増殖炉「もんじゅ」については「結論からいうと、高速増殖炉の事業はもう辞めるべきだ」と発言していたが、実はこれも、政府の「もんじゅ」廃炉の方針転換を知って先取りしたのではないかと言われている。

「しかも、島田氏は番組の最後に原子力政策についての考えと提言を聞かれ、今回のテーマとはほとんど関係のない、テロ対策の必要性を力説していた。これも、安倍政権が9月の臨時国会で成立をめざしている共謀罪を意識してのものでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかし、それでも、今回の番組はNHKに安倍官邸の恐怖支配に屈しない良心が残っていることを証明した。深夜、生放送で見ることのできたこの勇気ある抵抗が広がって、NHKの報道そのものが変わってくれることを切に望みたい。
(伊勢崎馨)

最終更新:2016.08.31 12:48

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