安倍晋三公式サイトより
各国のトップや企業が「タックスヘイブン」(租税回避地)を利用し、税金逃れをしていた記録がおさめられた「パナマ文書」。全貌は週明け、5月10日に発表される予定だが、すでにイギリスのキャメロン首相、ロシアのプーチン大統領らの周辺人物の租税回避行為が発覚しており、文書に本人の名前のあったアイスランドのグンロイグソン首相は辞任に追い込まれた。
日本でも早くから政治家の名前が出てくるのではないかという声があがっており、菅義偉官房長官が早々に政府としての調査を否定したことで、さらに疑惑が深まっていた。
すると、この5月6日、問題のパナマ文書に案の定、安倍政権の関係者の会社名が記載されていることが判明したのだ。
この関係者とは、安倍首相と個人的にも非常に親しい関係にあり、首相自ら内閣官房参与に抜擢した加藤康子氏。安倍首相の側近である加藤勝信「1億総活躍社会」担当相・拉致問題担当相の妻の姉でもある。
ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)のパナマ文書分析プロジェクトに参加している共同通信によると、2005年に英領バージン諸島に設立された会社の約6.8%の株主として「東京個別指導学院」なる名が記載されていた。東京個別指導学院は、ベネッセ系の大手学習塾だが、その連絡先には、東京個別指導学院の住所でなく、加藤康子氏が代表取締役を務める会社の住所と、短縮した会社名が掲載されていた。
共同通信は、加藤康子氏が代表を務める会社名を伏せているが、これは、ブライダル関連の輸入業をしているトランスパシフィックエデュケーションネットワークという会社ではないかと思われる。同社は東京個別指導学院の株を取得している。