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安倍首相出演『ワイドナショー』はまるで接待番組だった! 松本人志は「おじいちゃんが守ってきた国が好き」の迎合発言

 安倍首相の熊本大地震への他人事感、被災者に対する冷淡さには今更ながら、唖然とさせられるが、しかし、この日の放映を見ると、政治的パフォーマンスのことしか考えていない総理大臣が、『ワイドナショー』の収録内容を「すごく気に入って」「どうしても放映してほしい」と考えたのもうなずける。

 とにかく、最初から最後まで、驚くくらいの安倍ヨイショ一色、安倍首相に言いたいことを言わせる完全な“PR番組”としか思えない内容だったのだ。

 番組は、いつものように、その週の(正確には2週間前の)話題を取り上げていく。安倍首相の「桜を見る会」、バトミントン選手の違法カジノ不祥事、千葉県の保育園建設断念、外国人観光客の急増……。ところが、それがことごとく、安倍政権の政策や政治的業績のPRにすりかわっていく。

 バドミントン選手の違法カジノ事件では、なぜかカジノ合法化問題になり、安倍「シンガポールとかマカオもそうなんですが、IRといってですね、総合型レジャーセンターとして作って、大きな成功を収めているんですね」と、安倍政権のカジノ合法化への取り組みを語り始める。

 千葉県で起きた保育園建設をめぐる住民との騒音トラブルでも、本来は国の取り組みが問題にされるべき話なのに「安倍政権としては3年間で30万人分の保育の受け皿を作ってきたんです」と自慢話を語り始め、最後は、指原ら女性出演者を指し示して「こういう女性が輝く社会を作りたいと思ってます」と締める、それを受けて、指原が大喜びするというオチだ。

「桜を見る会」や「外国人観光客の急増」はいわずもがな。とにかく、明らかに安倍首相がPRしやすいような話題を選び、それを事前に官邸に教え、アピールさせているのがミエミエなのだ。

 後半の安倍首相への質問タイムも同様だ。たとえば、指原は「ネットで悪口言われることが多いんですけど、それを法で規制してくれませんか?」というありえない質問をし、東野幸司は「首相はいらちじゃないですか」という質問をしていたが、これらは明らかに安倍に批判やヤジへの反論をさせるための呼び水として用意されたものだった。

 しかも、安倍が話し始めると、批判や反論は一切なし。松本人志をはじめ、全員がその言葉に大きくうなずき、たいした冗談でもないのに大笑いしてみせる。で、気を良くした安倍がさらに、「おれ、バラエティのトークもいけるでしょ」的なドヤ顔で、面白くもない冗談を連発し始める。そう、言ってみれば、酒場で会社のワンマン上司を取り巻き社員が接待している風景とそっくり同じ光景が延々展開されていたのだ。

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