小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

爆笑問題・太田光が高市早苗に放った「お前の顔のほうが電波停止」発言は何も悪くない! 今回は妻・光代も応援

 そもそも、太田の発言は、高市総務相の容姿を貶したものではない。この発言は、番組の序盤、爆笑問題の二人が、ある種の“胡散臭さ”に定評があった往年のバラエティ特番「川口浩探検隊」シリーズの思い出について語り合っていたなかで、田中が「いいよねえ、ああいう番組」と言うと、太田が「今大変だろうなあ、あんなことやったら」と返して「電波停止されちゃうよ?」とボケたあとに続けられたもの。最初から高市総務相の容姿を悪しざまに言うのが目的ではなく“テレビ放送から自由がなくなった”という文脈で出てきたセリフだ。

 太田の「お前のほうが“電波停止”だよ高市、モザイクかけるぞ!」という言葉は、ボケであると同時に、放送局に停波をチラつかせて自由な放送・報道をさせなくしようとする高市総務相発言に対する風刺、政治的な批判なわけで、この程度の発言が刑事上の罪に問われることも、民法上の不法行為にあたることもあり得ない。それは判例を見ても明らかだろう。

 実際、月刊誌「噂の真相」(休刊)がかつて、森喜朗元首相の大学時代の売春検挙歴をスクープして「サメの脳ミソ」「ノミの心臓」と書いたことがあったが、これに対する森側が原告となって提訴した名誉毀損裁判で、東京地裁は、以下のように述べて森側の主張を退けた。

〈原告は政治家で、しかも内閣総理大臣である。その資質、能力、品格が政治的・社会的に厳しい批判に、時には揶揄にさらされることは避け難い立場にある。こうした立場を前提に本件雑誌を読む一般の読者も、風刺的表現として理解するにすぎないであろう。「サメの脳ミソ」などの表現をもって、直ちに原告の社会的評価を低下させるとするのは相当ではない。この程度の表現は受忍すべきだ。〉

 ようするに、総理大臣など日本の政治に直結する立場にいる人物に対しては、「厳しい批判」や「揶揄」も「受忍すべき」という判断を明確に示しているのだ。

 当然、今回の「高市の顔のほうが“電波停止”だろ」という発言に関しても、高市氏は電波等を管轄する総務省の長という重要閣僚であり、そして、太田は文脈上あきらかに「電波停止」という政治発言に対する批判をしているわけで、論評・風刺の範囲内と言える。何一つ問題がないどころか、高市「電波停止」発言の直接の被害者となりうるタレントたちがこの件について完全に口をつぐむなか、ストレートにこれを批判した太田は賞賛されてしかるべきだろう。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。