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SEALDs奥田愛基が古市憲寿との対談で本質をグサリ!「“どっちもどっち”論じゃ拮抗状態にすらならない」

 しかし、そうした「どっちもどっち」こそが正しいと信じている連中に決定的に欠けているのは、公権力が国民に対して力関係で圧倒的に優位に立ち、発信できる情報の量や、それを拡散できる手段においても圧倒的に優っているという事実認識だ。

 たとえば、政権を握っていれば、自分たちの政策遂行や政局運営のタイミングに合わせて情報を恣意的に選び、出し入れできるし、同じ事実を全く違う印象をもつように操作することもできる。

 その圧倒的な力の格差がある状況で、公平をきどって冷ややかに「どっちもどっち」などとうそぶいていても、公平な状態は絶対に実現しない。むしろ、権力への批判を封じ込め、政権の問題点を隠蔽する役割を演じることになってしまうだろう。

 本当に公平な状態があるとしたら、それは、国民やメディアが権力批判の目で徹底的に監視して、ようやく実現されるものなのだ。

 SEALDsを支持するかどうかとは関係なく、メディアや言論にかかわる人間は、今回の奥田氏の「“どっちもどっち”論じゃ拮抗状態にすらならない」という言葉の意味をきちんと考えてみるべきではないか。
(小杉みすず)

最終更新:2017.11.24 08:25

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