さらに、11年、東京電力福島第1原発事故が発生すると、東京電力と自民党の癒着が問題視され、経済産業相を務めた甘利氏を会社ぐるみで選挙支援した疑惑がクローズアップされた。
「他にもいくつかの不正献金や裏金の告発があり、そのたびに特捜部は疑惑が浮かぶごとに内偵を続け、捜査ファイルはどんどん膨れあがったということらしいですね」(前出・全国紙司法クラブ記者)
しかし、これは逆にいうと、検察が手をこまねいて捜査を見送ってきた長年の“不作為”によって、不正だらけの腐敗政治家を、安倍晋三首相を支える大物政治家へと化けさせてしまったということでもある。現在の特捜部には、その落とし前を付ける責務があるはずだ。
(小和田三郎)
最終更新:2016.01.25 07:57