こうした“暴力団と格闘技の親密な関係”は、なにもPRIDEに限ったことではないが、視聴率で苦境に立ついまのフジにとっては、リスクを犯してでも過去の“ドル箱コンテンツ”にすがりつくしかなかったのだろうか。あるいは、日枝久名誉会長と親しい安倍首相が政権を握る今、何をやっても刑事責任なんて問われっこないとタカをくくっているのか。
しかし、蓋を開けてみたら、リスクを犯した割には、このRIZIN、かなり悲惨なことになっている。
「出場選手のほとんどはトップレベルとは言いがたく、29日メインカードの桜庭和志対青木真也もヒドい展開に。46歳の桜庭はとっくに全盛期を過ぎていて、手も足も出ず殴られ続けましたが、レフリーのストップが遅く、あと少しで“残酷ショー”になるところでした。31日に予定されている元大関バルトの対戦相手も、契約トラブルで急にジェロム・レ・バンナからピーター・アーツへ変更とグダグダ。ボブ・サップと曙のリマッチなんて完全に賞味期限切れですしね。実際、29日の会場はかなり空席が目立っていました」(スポーツ紙記者)
また、警視庁も年明けにもう一度、榊原氏らの周辺の内偵を開始するという話もある。テレビ東京にまで視聴率を抜かれそうになっている“ジリ貧”フジにとって、この紅白裏番組は致命傷になる可能性もある。
(宮島みつや)
最終更新:2016.01.01 07:26