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学費のためにソープで働く慶大生、売り専に走る男子学生も…カラダを売るしかない「貧困大学生」が急増中

 そのため山城さんが選んだのは吉原の高級ソープだった。しかも単に学費や生活費を稼ぐためではない。来るべく就職活動に備えるためでもあった。普通のバイトでは就職活動中でもバイトを止められない。それではきちんとした活動さえできない。そんな思いから風俗を選択したのだ。

 そのため必死で性的サービスの技を学び大学3年の夏までの間の1年半、合計1620万円ほどソープで稼ぎ、540万円の貯金をした。

「まったく遊ばないで風俗までやって、それでやっと手にした就職活動という権利ですから。風俗をやっている女の子ほど本気で活動するんです。このときのためにがんばってお金を貯めてきたって。吉原の店には早稲田、明治、青山学院の現役大学生の友達がいました。慶応の学校内でも風俗やってるんだろうなっていう子は何人もいた。そういう子たちはみんな良いところに就職しましたね」

 勉強をする時間を確保し、将来のため、きちんとした就職活動をするために風俗を選択する。本書でもそれは「特別なことではない」と指摘されているが、ここまでしなければきちんとした就職はできず、エリートコースから脱落し、貧困層に陥ることが容易に想像できる。それが現在の“普通の学生”が置かれた暗澹たる状況なのだ。

 しかも風俗で学費や生活費を稼ぐのは何も女性だけではない。売り専や出張ホストなどカラダを使った風俗には男子学生が数多く流れてくるという。

 本書にはそんな一人である大学院生の山下亮太くん(仮名24)が登場する。山下くんは年金生活の祖母と2人暮らし。大学4年間は奨学金をもらい、家庭教師、新聞配達、デリバリーピザの配達などを掛け持ちし、昼夜問わずひたすらバイト漬けの生活を送ったという。だがこの時点で奨学金という“有利子借金”は480万円と膨大に膨れ上がっている。修士課程に進むにあたり、これ以上借金を増やすわけにはいかない。普通のバイト生活を続けると健康さえ害する可能性もあり限界を感じたと言う。

 そんな時見つけたのが時給7000円という“男娼”、売り専の世界だった。慎重な山下くんはまずは客として売り専を買い、その上でこの世界にはいることを決意した。

「男相手に性的行為なんてしたことないし、したいとも思わなかったから、果たして自分ができるのって不安まみれだった」

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