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『殉愛』だけじゃない! 百田尚樹は“タカ派発言”もデタラメだらけだった!

 この対談はさくら夫人への取材に“命を削っていた“はずの7月から10月にかけて計4回行われていたらしいが、当時、百田センセイはその後に待ち受けている『殉愛』大騒動、そして対談発言がブーメランのように自らに返ってくることなど予想だにしなかったのだろう。いや、仮に騒動が起きた後でも、きっとこの人にとってはなんの関係もないのかもしれない。自分と対立する相手の誤りについては針小棒大に「捏造」とわめきたて、自分の意図的な「捏造」にはまったく知らんぷりなのだ。

 というか、この人、戦争とか男気とかが大好きなただのお調子者のおっさんで、ほとんど何も考えていないのではないか。ちょっとした情報を聞いてはその気になって、やたらオーバーでテキトーなことを言う……。そういう意味では、政治やジャーナリズムの分野に進出してきたのが間違いだったのかもしれない。おとなしく小説に専念していれば……と思っていたら、なんと、その小説でも「事実の捏造」が明らかになった。

「週刊文春」で始まった連載小説『幻庵』で実在の囲碁棋士・本因坊算砂を取り上げ、「(算砂は)大橋宗桂と平手で対局し、これに勝っている。つまり算砂は碁も将棋も日本一であった」と書いたのだが、これについて、ツイッター等で〈対戦成績は算砂1勝、宗桂7勝。客観的に見て、宗桂の方が算砂より強い。算砂が「将棋も日本一」だったとするのは誤り〉〈変なのは歴史的資料として算砂は宗桂に1勝していることを挙げているのに、宗桂が算砂に7勝している情報を「落としている」点〉〈百田氏が最も嫌うマスコミ的やり方ですよw〉といった指摘が寄せられたのだ。

 まあ、何を書いても自分の都合のいいように事実をねじ曲げてしまう人なんですね、きっと。
(伊勢崎馨)

最終更新:2017.12.09 04:42

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