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妻を風俗嬢に! 20代を抱いて死ぬ! 老人の性欲が止まらない!

『熟年恋愛講座』(文春新書)

 読者の高齢化で、最近はオヤジどころか老人が主力読者になってしまった感のある男性週刊誌。だが、そんな中で「週刊ポスト」(小学館)と「週刊現代」(講談社)がなかなか好調な売れ行きを維持しているらしい。

 理由はズバリ、「セックス特集」だ。それもただのセックスではない。「ポスト」も「現代」も2013年春ごろから、その主力読者層である高齢者をターゲットに「まだまだできる」「もう一回やれる」と、シニアセックスを奨励する回春記事をほぼ毎号、掲載しているのだ。

 ネットユーザーも、電車の中吊り広告やコンビニ、書店などで、そのタイトルを見て思わず苦笑してしまった経験があるのではないだろうか。

 たとえば、今でも語り草になっているのが、「週刊ポスト」13年6月28日号。同誌では5月から「死ぬまでセックス」シリーズを開始したのだが、その第6弾である同号のタイトルがなんと「もう一度だけでいい 20代の女を抱いて死にたい」。

 このあまりに露骨な欲望丸出しのフレーズに、読者や識者から非難が殺到。翌々号で釈明記事を出す事態となったほどだ。

「週刊現代」も負けてはいない。14年5月31日号の中吊り広告では、「大特集 もう一度セックス」というタイトルのそばに、「もったいない! 神様がくれたこの快楽を享受せずに一生を終えるんですか?」と、自己啓発書のようなコピーを載せて、通勤電車の乗客たちをあぜんとさせた。

 そんな「ポスト」と「現代」だが、同じセックス記事をやっていても、実は方向性は180度違う。

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