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本土メディアの沖縄県民投票無視がヒドい! 読売は1面トップから外し「広がり欠く」「影響は限定的」と無理やり矮小化

読売新聞1面トップは沖縄県民投票でなく「適量ですか 高齢者の薬」

 まったく呆れてものも言えないとはこのことだが、ところが『Mr.サンデー』では、続いてコメンテーターの木村太郎氏がこんなトンチンカンな解説をする始末だった。

「今回ね、投票率だと思うんですよ。今回ね、50.51(注:パーセント、番組放送時点での速報値)でしょ。知事選が60パーセント超えるんですよ、ここは。だからそれと比べるとずいぶん低かったな、っていうのはやはり積極的な棄権じゃなくて、やはり決めかねるというそういう民意もあったのが反映してるのかな。僕はこれ、YESかNOかでやったら絶対的多数の、(有権者総数の)115万の半分いっちゃうと思ったんですよ。そこまでいかなかったっていうのは、やっぱりいろんな意味で沖縄の抱えている苦しい問題があるんだろうなっていうことを想像させますね」

 もうツッコミどころが多すぎて困ってしまう。そもそも、今回の県民投票での43万4273票という反対票は、昨年の知事選で玉城デニー氏が獲得した39万6632票を大幅に上回っている。しかも、「賛成」「反対」「どちらでもない」という3つの選択肢が設けられたにもかかわらずだ。木村氏は「YESかNOかでやったら115万の半分いっちゃうと思ったけどいかなかった」などと述べているが、そもそも3択だし、だいたいどれだけ高い投票率を想定しているのか、ちょっと意味がわからない。繰り返すが、有効投票総数の72・15%が「反対」というのは圧倒的比率であり、それは反対票の実数を見ても同じなのだ。これがはっきりと示された「民意」と呼ばずしてなんと呼ぶのか。

 だが、こんな体たらくや矮小化報道をやっている“本土メディア”はテレビだけではない。全国紙も相当にヤバいとしか言いようがなかった。

 実際に今朝の朝刊を見てみると、当然、1面トップは沖縄県民投票の結果報道だと思いきや、なんと、トップにしたのは朝日と毎日だけ。代わりに入っていたのが、日経は「見えざる資産 成長の源に」なる見出しの速報性がまったく感じられない経済特集記事、産経は「海自観艦式 韓国招待せず」という十八番の韓国批判ネタ、そして読売にいたっては、なんと、こんな見出しの記事をトップに持ってきていたのだ。

「適量ですか 高齢者の薬」

 そう、健康記事である。これが1面トップ? そんなの生活面でやれよ、と誰もが突っ込んだと思うが、しかも読売は全国5紙で唯一、1面における沖縄県民投票の記事を最も小さな扱いにしていたのだ(あの産経ですら、天皇在位30年式典記事よりも「辺野古反対7割超」を大きく扱っているにもかかわらずである)。

 前から安倍応援団新聞の読売だが、これはもう、露骨すぎると言うしかないだろう。内容も相当ひどいものだ。3面には「投票率52% 広がり欠く」「『反対』最多 影響は限定的」なる見出しが躍る。記事内では「移設容認派」の自民党県連幹部の「反対多数は想定の範囲内だ。盛り上がりに欠け、県民の総意とは呼べない」なるコメントを掲載するなど、モロに政権側のプロパガンダを垂れ流した。

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