5月11日『プライムニュース イブニング』(フジテレビ)に生出演した安倍首相
昨日11日、フジテレビの『プライムニュース イブニング』に単独生出演した安倍首相。加計学園問題では「ずっとチャンレンジし続けてきた人をですね、私の友人であるがために批判するというのはやっぱりちょっとおかしい」などと相変わらずの強弁&逆ギレを見せたが、一方、北朝鮮問題については“豹変”と言ってよいほど態度が変わっていた。
たとえば、反町理・フジテレビ報道局解説委員長から「金正恩委員長をどういう政治家と見ているか」と聞かれると、安倍首相は「早いスピードで、非常にダイナミックな判断をしている」と発言。「金正恩委員長に会った方から話を伺ったところによると」と前置きしつつ、このように述べたのだ。
「(金委員長は)最終的にはすべて一人で判断してきたし、その判断に自信を持っているようだと。そして国際社会の物事についてよく熟知していると。米国や日本で起こっていることをよく知っているという話でありました。自分の国にどういう問題があるかよく知っているという評価でありました。核ミサイル、拉致問題を解決しなければならないという必要性については十分認識している可能性はある」
北朝鮮を“仮想敵国”として散々煽り続けてきたことを考えれば、これほどまでに金正恩個人を評価したのは異例だ。
この気持ち悪いくらいの人の変わりようは、ようするに、米朝韓そして中国の尽力で、朝鮮半島情勢が平和的解決に向けて確実に動いているなか、圧力強硬路線をがなりたてる安倍政権が“蚊帳の外”にされた現状に対し、相当、焦っているということだろう。しかも、安倍首相は、例の金委員長が拉致問題について「なぜ日本は直接言ってこないのか」と語っていたとの報道についても、番組で事実上認めたのだ。
この報道はFNN(フジニュースネットワーク)が10日に出した独占スクープで、先月の南北会談の際、韓国・文在寅大統領から日本人拉致問題について提起された金委員長が「韓国やアメリカなど、周りばかりが言ってきているが、なぜ日本は、直接言ってこないのか」と発言したとするもの。韓国側からの情報を日本政府関係者が明かしたとのかたちをとっていた。