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NHK森友文書改ざん報道に圧力が!「トップで伝えるな」「昭恵さんの映像を使うな」「尺は3分以内」

内部告発どおり、NHKは実際「改ざん問題」「前川前次官講演問題」を続けて報じず

 たとえば、前川喜平・前文部科学事務次官がおこなった公立中学校での授業に対し、文科省が教育委員会を通じ学校側を問い詰め、録音データの提出まで求めていた件をスクープしたのは、今月15日放送の『NHKニュース7』だった。さらに、トップニュースでは自殺した近畿財務局の職員が遺した「このままでは自分1人の責任にされてしまう 冷たい」というメモを紹介。つづけてこの前川授業圧力問題を取り上げていた。同夜の『ニュースウオッチ9』も同様だ。

 こうした報道には、テレビ業界をよく知る森達也氏が〈踏み込んだ報道〉〈たぶん凄まじい抗議が来ているはず。スタッフルームでディレクターやプロデューサーたちは息をのんでいます。どんどん褒めてください。激励してください〉と素早く反応。このツイートは現段階で1万3000件リツイート、1万5000件も「いいね」されており、多くの人がNHKの報道姿勢を応援。翌16日も『ニュース7』と『NW9』は改ざん問題と前川授業圧力問題を連続して伝えた。

 しかし、授業圧力問題で自民党の池田佳隆衆院議員と赤池誠章参院議員が文科省に「照会」をおこなっていたことを林芳正文科相が認めた20日の両番組の放送では、トップで改ざん問題を報じ、2つのニュースを挟んでから自民議員の関与を伝えた。自社のスクープの大きな続報だというのに、2番手では伝えず、わざわざ間を空けたのだ。これは、内部告発にある「前川前文科次官の講演問題と連続して伝えるな」という指示が実際にあったということではないのか。

 安倍首相が改ざん問題の報道に神経を尖らせていることは間違いなく、NHKの報道に官邸が難癖をつけた結果、幹部たちが現場に指示していたとしても不思議はない。だが、それ以前に、NHKに確実に存在するのは、安倍政権に不利になる情報を潰しにかかるという政治部の動きだ。

 実際、加計学園問題では、前川氏のインタビューをもっとも早くおこなったのはNHKだったが、これはお蔵入りになってしまった。一方でNHKは萩生田光一官房副長官(当時)の直接関与と安倍首相が開学時期を切っていたことを示す文書をスクープ。だが、これを最初に報じたのは、『ニュース7』や『NW9』といった看板ニュース番組ではなく、『クローズアップ現代+』だった。

 じつは、このスクープは社会部の文科省担当記者のもので、報道する準備も整っていたのだが、政治部が横やりを入れ、国会閉幕後まで報道をずらされてしまったのだという。『クロ現+』での第一報となったのも、政治部が主導権を握るニュース枠で第一報をやるのを拒否したためだと言われている。

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