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大阪・吉村知事「コメ10キロ配布」に非難殺到! 原資は国の税金、配布直後に大阪府知事・市長選で「事実上の買収行為」の指摘も

 無論、この滅茶苦茶な「米10キロ配布」には、ネット上でもツッコミが殺到した。

〈国がお肉券やらお魚券とか言い出して失笑→怒りから、10万円給付になりましたが、今頃大阪では「米10キロ」とか言い出しているってマジですか?!〉
〈貧困対策ではなく所得制限なしの考えだそうですが、それなら米10キロの現物支給ではなく、児童手当に上乗せして現金支給した方が効果的ではないでしょうか。いつも支給している口座に上乗せするだけなら、手間もかからないと思うのですが…〉
〈「米10キロ」って高級ブランド米じゃなければ通販とか業務用スーパーで3000円以内で普通に買える。自治体が入札で大量に購入すれば当然、市場価格より安いはずだし、「子供一人3000円支援」だとしょぼいが「米10キロ」だと印象は違うということなのか〉

 3000円相当の米10キロで「やってる感」を演出するとは、いかにも吉村知事らしいセコさだが、しかし、さらに重要なのは、米10キロの配布時期だ。

 物価高騰対策と言いながら、米10キロの配布は物入りな年末年始などではなく、申請受付開始は来年3月上旬。配布は来年3月中を予定しているという。

 ここでピンときた人も多いだろう。というのも、吉村知事および松井一郎・大阪市長は来年4月6日で任期満了を迎えるため、大阪府議会選や大阪市議会選が実施される4月9日の統一地方選前半戦で大阪府知事選・市長選がおこなわれる見込みだ。

 3月に米を配り、4月には首長選という、ありえないタイミング──。ようするに、どう考えても「米10キロ配布」は、維新による選挙目当てのバラマキとしか思えないのだ。

 実際、吉村知事は「大阪都構想」住民投票がおこなわれた2020年にも、ふるさと納税を活用して全国から集めた寄付で基金を創設し、5月にコロナ患者に対応する医療従事者やホテル従業員らに「応援金」としてQUOカードやQUOカードPayを支給。そこには「大阪府知事 吉村洋文」という署名入りの感謝のメッセージが添えられていた。このとき現金ではなくQUOカードにしたのは、迅速な給付だけではなく「メッセージカードを同封することによる感謝メッセージ力の効果が大きい」と判断したためだった(詳しくは既報参照→https://lite-ra.com/2021/12/post-6089.html)。
 
 住民投票がおこなわれた年にも、人々の寄付で支援金を支給するというのに、まるで自身のPRのようなメッセージカードを付けるために現金ではなくQUOカードを配布した吉村知事。そして、再選出馬をすると見られる府知事選に合わせるかのように「米10キロ配布」をぶち上げる──。繰り返すが、この米10キロの原資は国の地方創生臨時交付金だ。普段は「身を切る改革」などと言っておきながら、よりにもよって国民の税金を使って大阪維新のための選挙のバラマキをするとは、開いた口が塞がらないだろう。

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