選挙戦では「社会保障の充実」を謳っておいて、国会議員になった暁には安倍派の一員、極右議員の仲間として、女性や性的少数者の声を無視し、改憲と軍備拡張に突き進むための駒になる──。うんざりさせられるやり口だが、思えば、自民党の元アイドル候補はこれまでもことごとく同じようなやり口で、極右勢力の手駒になってきた。
同じ元アイドル出身である今井絵理子氏なども、議員になる前の2015年に安保法制が議論されていた際は「今の日本の流れを拝見すると、どこかプチ戦争なら賛成!みたいに見える」「戦争は何があってもダメ」とツイート、出馬時も看板政策は「障害者と家族の立場から社会を変えたい」というものだったが、初当選後は極右政策を次々支持。今回の参院選の候補者アンケートでは「「敵基地攻撃能力」保有賛否」に「どちらかといえば賛成」と回答し、「憲法改正の要否」も「改正する必要がある」、「9条改正し自衛隊明記の賛否」「緊急事態条項創設で憲法改正の賛否」には「賛成」と回答している。
三原じゅん子氏も自身の経験からがん対策を看板にしてきたが、国会では安倍元首相の太鼓持ちとして存在感を発揮。予算委員会の質問のなかで「ご紹介したいのが、日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇であります」と言い出したり、安倍首相の問責決議案への反対演説では野党に「恥を知れ!」と啖呵を切るなど、醜態を晒しつづけている。
もし今回の参院選で生稲氏が当選すれば、第2の今井氏、三原氏となるのは確実だろう。いや、安倍元首相のイエスマンぶりはこれまでの2人以上だから、改憲を一気に推し進める「安倍の手先」となるのは明々白々。国民には、くれぐれも「元アイドル」という知名度で候補者を選ばず、本質を見極めてもらいたい。
(編集部)
最終更新:2022.07.02 08:05