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五輪組織委会長に決定の橋本聖子が高橋大輔の他にもセクハラ! 池江璃花子選手の白血病に「神様の試練」、ガバナンス不要論に政治利用

 しかし、「女性」の橋本氏を新会長としたところで、国際社会が納得することはないだろう。無論、それは橋本氏がフィギュアスケートの高橋大輔選手に対しておこなったキス強要という「性暴力」の問題だ。

 これは「週刊文春」(文藝春秋)2014年8月28日号に報じられたもので、記事によれば、ソチオリンピックの閉会式が終わった後に選手村でおこなわれた打ち上げパーティーで、当時、日本選手団団長だった橋本議員が高橋選手に抱きつき何度も強引にキスをしたとし、その様子が写真付きで掲載された。

 当時、橋本氏側は「無理やりではない」と説明し、高橋選手も「パワハラ、セクハラとは思っていない」と述べたが、スポーツ界で強大な権力を手中におさめる橋本氏に対して「いちアスリート」である高橋選手が抵抗することは難しいことは言うまでもない。つまり、橋本氏は権力を利用して悪質なパワハラ・セクハラ、性暴力をはたらいたわけだが、ところが、このとき自民党も日本オリンピック委員会もスケート連盟も、橋本氏に処分を下すことはなかった。

 性別に関係なく権力を利用した性暴力は否定されなければならないものなのに、不問に付した自民党とスポーツ界──。性差別と同様に性暴力に対して厳しい態度をとろうとしない日本社会の悪しき縮図がここにも見て取れるが、しかし、国内では水に流せても、国際社会は見逃さないだろう。

 実際、〈国際オリンピック委員会(IOC)も過去の週刊誌報道を把握し、難色を示しているとの見方も関係者の間にあった〉(朝日新聞17日付)といわれ、国際競技団体幹部も「ハラスメントに厳しい海外では一発アウト。国際オリンピック委員会(IOC)は歓迎しないだろう」と述べている(毎日新聞ウェブ版17日付)。さらに、「後任は橋本氏が有力」と報じられて以降、海外メディアもこの問題に注目。仏AFP通信は過去にキス強要が週刊誌に報じられたことがあると紹介し、英BBCの大井真理子記者もセクハラ問題を英語でツイートし、当時、この問題を報じた豪シドニー・モーニングヘラルド紙の記事にリンクを貼って伝えた。

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