津田氏は、小池都知事に続いて、小野氏の差別思想についても切り込んだ。
小野氏を推薦する日本維新の会の松井一郎・大阪市長や吉村洋文・大阪府知事らのネトウヨ思想は周知のとおりだが、実は今回、都知事選への出馬表明以降、ネット上では小野氏の過去のツイートからネトウヨとの親和性を指摘する声が上がっていた。
百田尚樹氏、高須克弥氏、野口健氏、竹田恒泰氏といったネトウヨ論客のツイートを繰り返しリツイートしているのはもちろん、なかにはヘイトスピーチに該当すると思われるツイートもある。
たとえば、「フィフィ、韓国で顔の整形勧められ「乏しい社会だ」」というフィフィのツイートを紹介する記事をリツイートして、〈そうやってかの国の芸能人は皆同じ顔に…〉とツイートした(2019年1月2日)。
あるいは、「「またお前らか……」硬貨600万個を溶かして約2,000万円GET! 韓国10ウォン硬貨をめぐるカラクリ」という嫌韓記事をリツイートし、〈Today's alchemy…〉(=現代の錬金術)とツイート(2015年11月9日)。さらに、「やっぱりスゴイ!韓国の整形技術/別人級の手術を受けて「当日退院」可能」というニュースをリツイートして、〈もうこうなると誰がオリジナルなんだかわからなくなる… そのうち遺伝子を整形しちゃったほうがいいんじゃないの、なんて議論も出てくるかも。〉とツイート(2012年1月30日)。こうした韓国をあげつらうようなツイートに批判が集まっているのだ。
言っておくが、小野氏は2012年6月から今年6月まで熊本県副知事という公職にあった。小野氏のツイッターアカウントは、あのくまモンにもフォローされているような公的なものだ。そんなところで、他国を揶揄するようなツイートなど、都知事候補という以前に、副知事としても問題あるだろう。
こうした差別ツイート問題について、津田氏が「過去の小野さんが書かれたツイッターのなかで、小野さんがレイシストじゃないかと見なされるようなツイートをされているんじゃないかというような指摘があってネットでも拡散されていた。これについて、事実かどうか。事実であるなら、批判についてどのように受け止めるのか」と小野氏に問いただした。
すると小野氏は、「都知事選挙に出る前のツイートをだいぶ調べられた方もいらっしゃると思うんですけど、どの事実を指摘されて、そういうふうにおっしゃったのかわからないんですが」と何が差別ツイートとされているかわからないととぼけた上で、こう釈明したのだ。
「ただ私、本当に、在日のですね、韓国の友だちもたくさんいますし。自分自身はどんな人間であっても、公平に、しっかりと友情関係をつくることができましたので。まあ、いろいろツイートの内容が不用意だったこともあるのかもしれませんけれども、実際に私に会っていただいてですね、全然そんな人間じゃないというふうに、ご理解はいただけるんじゃないかというふうに思います」