実際、前川喜平・元文科事務次官は、昨日「文春オンライン」がこの問題の先出し記事を配信したことを受けて、このようにツイートした。
〈加計学園の韓国人受験生差別が事実なら、私学助成は打ち切るべきだ。〉
〈加計学園の獣医学部の韓国人留学生枠は、国家戦略特区法が定める「国際拠点」という条件を満たす口実だった。同じく国家戦略特区でできた成田の国際医療福祉大学医学部の留学生枠を真似たものだ。加計学園は、形だけの口実すら反古にしたわけだ。〉
国家戦略特区の条件も反故にしただけではなく、受験生差別が事実であれば私学助成金も打ち切り対象になる。前川氏はこう指摘したのだ。
果たして、国籍差別による不正入試がおこなわれたのか。加計学園には説明が求められるが、これはやはり加計学園や理事長である加計孝太郎氏の思想と関係がある気がしてならない。
というのも、加計氏は安倍首相の「腹心の友」だけあってゴリゴリの歴史修正主義思想の持ち主。“日本会議の別動隊”といわれる育鵬社の教科書発行の支援団体「教科書改善の会」の賛同者に名を連ね、系列の岡山理科大付属中では実際に歴史修正主義的な育鵬社の教科書を歴史と公民で採用している
また、加計学園はケント・ギルバート氏や上念司氏を岡山理科大学の客員教授として迎え入れるという人事もおこなっている。
ケント氏や上念氏は加計学園問題が大きく報じられると“偏向報道だ!”と騒ぎ、必死になって安倍首相と加計学園を擁護してきた。その“ご褒美”として客員教授として招かれたのだろうが、そもそもケント氏や上念氏は、加計問題にかぎらずメディアを通じて悪質なデマを流布したり、さらには排外主義を前面に打ち出し、ヘイトスピーチを連発している人物。このような人物を客員教授として採用すること自体、大学としての見識を疑わざるを得ないものだ。