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安倍首相が読売テレビ・辛坊治郎の番組で野党を批判、参院選で自民党を選ぶようアピール! 明らかな事前運動、放送法違反だ

 いや、問題はそれだけではない。「審議する政党か審議すらしない政党か、参院選で決めろ」という安倍首相の主張は、総理大臣としてではなく、完全に自民党総裁としての発言だ。

 国会の会期延長をせず安倍首相が解散を言い出さなければ参院選は7月21日投開票になると見られているが、そんな選挙まで1カ月を切ろうかというタイミングで、テレビに政党の党首が単独出演して選挙の呼びかけをおこなうのは、放送法違反にあたる行為ではないか。

 実際、冒頭でも紹介したように、年金問題で野党の批判をはじめた安倍首相に対し、辛坊が「各党の方に来ていただいて論じないと不公平になりますので」「総理だけの反論を聞くわけにはなかなかいかない」と述べたが、これも放送法違反になりかねないために発せられたもの。だが、それだけにかぎらず、安倍首相は野党批判をして選挙における自党のアピールを繰り出したのだから、これは完全にアウトだろう。

 いや、選挙前のタイミングだとわかっていながら、安倍首相を単独出演させるテレビ局もテレビ局なのだ。放送法に抵触しかねないとして、野党代表も呼ぶか、安倍首相の出演を見送るのが普通だろう。しかし、御用メディアはそうした問題になる可能性があることをわかっていながら、安倍首相を出演させ、鋭く責任追及するでもなく、言いたい放題のアピールをさせるのである。

 支持率が下がっても「やってる感」で乗り切ればいいと考えている無責任総理に、不公平であることを承知しながら手を貸す御用メディア。こんな状況を、メディアはいつまでつづける気なのだろうか。

最終更新:2019.06.25 01:49

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