“まずはこっちから撃ってしまえ”と専守防衛を無視した先制攻撃論から核兵器保持まで……。先の戦争の反省などまるでなし。むしろ安倍首相は「あの時には、あの時のわが国の主張があった」(『「保守革命」宣言 アンチ・リベラルへの選択』現代書林/栗本慎一郎、衛藤晟一との共著/1996年)などと正当化、好戦的な発言を繰り返してここまで登り詰めたのだ。
無論、こうした安倍首相の“ネトウヨDNA”は第二次政権下で爆発的に自民党内に蔓延。その筆頭こそ、安倍首相自らが政治家へと一本釣りし、寵愛してきた稲田朋美・元防衛相だ。現に、稲田議員は安倍首相とそっくりの発言を連発してきた。
「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(2010年に開催された集会での発言)
「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」(「WiLL」2006年9月号/ワック)
また、安倍首相の“極右の盟友”のひとりで「自民党ネットサポーターズクラブ」(J-NSC)の初代代表である新藤義孝・元総務相も、「自分たちの国を自分たちで守る」ことを主張し、「いま、奪われている領土、取り戻しましょうよ。北方領土、竹島、しっかりとこれを主張するだけではなく行動しなければいけない」と訴えている(2012年、創生「日本」東京研修会での発言)。
自分で自分の国を守る、そのためには血を流す覚悟をもて。安倍首相とそのエピゴーネン議員たちがこぞって唱えるこれらの主張の行き着く先、それこそが憲法改正だ。