無理やり「批判者のほうが悪いのだ」とする印象操作と同時に、安倍政権に対する批判を封殺しようという弾圧行為だ。石破氏に対する自民党内からの「個人攻撃だ」とのバッシングも、まさに同じ狙いにほかならない。はっきり言うが、石破がどうこう以前の話で、こんな連中が政権与党であること自体がありえないのである。
このままではマスコミや市民が「ウソで国民をごまかす政治はやめろ」「えこひいきのない公正な政治を求める」と、民主主義国家としてごく当然ことを言っただけで、誰もが「安倍首相への個人攻撃」なるレッテルを貼られ、政権から弾圧されてしまう。
実際、例の「#石破氏の新しいキャッチコピー」のムーブメントのなかにはこんなツイートまで見られた。
〈自由、民主主義、寛容、報道の自由、地方分権、開かれた政治、国民第一、弱者にやさしい政治、格差是正、公金の適正支出、討論・対話重視、誠実、三権分立、権力を私物化しない…
ダメだ。何を言っても安倍への個人攻撃になってしまう。〉
アイロニックではあるが、安倍政権下の日本の状況を端的に言い当てているだろう。冗談ではなく、こんなディストピアめいた状況が、安倍首相のもとで現実化しているのである。
何度でも繰り返す。安倍首相の“対抗馬”に求められていることは、この国が民主主義国家を標榜する以上、どれも当たり前のことでしかない。「正直、公正」もまた、国民が政治に求めてごく当然のことである。だが、安倍首相とそのシンパたちはこうした声に絶対に耳を貸さない。だとしたら、もう「個人攻撃」で結構である。わたしたちは今後いっそう、安倍政権に対する批判の声を大きくしていかねばならない。
(編集部)
最終更新:2018.08.28 05:00