林氏の告示日の第一声は横浜駅西口だったが、約11分の街宣でカジノ誘致には一言も触れなかった。そこで街宣後、直撃をしてその理由などについて本人に聞いてみた。
――カジノについて触れられなかったのは理由があるのですか。
林氏 これから皆さまと判断していくということです。(触れなかった)理由はないです。
――(カジノについて触れないように)菅官房長官から頼まれたのですか。
林氏 いえいえ、そういうことはありません。(演説)時間のなかでお訴えしていくことを絞って話しております。
――当選したらカジノ推進はありうるわけですね。
林氏 いや、今のところ、白紙でございます。
――カジノについアンケート調査をされたのですか。
林氏 (無言のまま車に乗り込んで走り去る)
横浜市議会議員へのアンケート調査でも、駅前などでの市民へのシール調査でも「カジノ誘致反対が多数」という結果が出ているが、林氏はアンケート調査で横浜市民の民意を“定量的”に把握しようとしていない。これでは、「カジノ誘致推進の菅官房長官らアベ自民党やゼネコンの意向しか眼中にない」と疑われても仕方がないだろう。
“隠れカジノ推進派”にしか見えない林氏だが、4年前の市長選で支援した民進党は自主投票となったものの、新潟県知事選と同様、蓮舫代表を含む同党所属の国会議員が応援に駆け付ける可能性はある。共産党も自由党も伊藤氏支援を決定、実質的な野党統一候補を市民団体が応援、自公と連合支援の候補を追いかける展開も新潟県知事選とよく似ている。「カジノ誘致にイエスかノーか」を問う横浜市長選で、都議選に続き安倍政権に再びレッドカードが突き付けられるのか否かが注目される。
(横田 一)
最終更新:2017.07.31 10:07