共謀罪で大幅に強化される日本の監視社会化は、権力の暴走を助長し、人々から権利を奪い取る。そして、その損害をいちばんに被るのは、武装したテロリストではなく、武力をもたないわたしたち一般市民なのである。スノーデンはこうも述べている。
〈すべての権利は守られなくてはなりません。あなたが安倍晋三首相であれば言論の自由など必要ないでしょう。あなたにこれを言ってはいけないなどという人はいませんし、多くの権利や特権を持っていて、しかも多くの点で多数派に属しているためです。権利は少数派を保護するものです。他の人とは異なる人たちを守るために権利は存在します。権利は弱い人を保護するために存在するということを覚えていなくてはなりません〉(同前)
一般市民のささやかな生活まで丸裸にし、当局の恣意的な捜査と不当逮捕を可能にする共謀罪。〈市民が反対しているのに政府が意に介さず法律を成立させるような社会では、政府は制御不能となります〉とスノーデンが言う通り、こんな法案は絶対に廃案にせねばならない。
(都築光太郎)
最終更新:2017.12.04 01:17