だが、考えて見れば当然だろう。文藝春秋から数々の著書を出版し、芥川賞の選考委員を長く務めてきた石原は同社にとっては絶対的タブー。イケイケの「週刊文春」が例外状態なだけで、会社や他のメディアの方針はまったく変わっていない。
「むしろ今回の手記は、『週刊文春』の追及への謝罪として掲載したという感じじゃないでしょうか。『文春』に書かれて怒った石原をなだめるために、『文藝春秋』がページを用意したのでしょう」(出版関係者)
作家様のご機嫌伺いのために、こんな説得力のない何の説明にもなっていない言い訳をそのまま掲載するとは、なんとも情けない話だが、救いは「週刊文春」がタブーに臆せず追及の姿勢を変えていないことだ。「週刊文春」には、さらなる石原の疑惑を追及してほしい。
(田部祥太)
最終更新:2016.11.19 09:21