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小池百合子の選挙狙い「コミケを応援します」にオタクは騙されるな! マンガやアニメの規制を主張した過去が

 その請願とは以下のようなものであった。

〈現行の「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」では児童ポルノの売買や譲渡は処罰の対象としているが、「単純所持」は処罰されない。また、ネット上においても、児童ポルノをパソコンや携帯電話に取り込む「単純所持」が許される限り、違法画像が児童ポルノサイトに掲載されると、不特定多数の利用者がコピーを繰り返し、画像が無数に広がり、負の連鎖を断つことができない。さらに、漫画やアニメ、ゲームソフト等「仮想のわいせつ画像や性的虐待の表現」も目に余り、これ以上、児童ポルノの氾濫を放置しておくことはできない。一日も早く児童ポルノサイトに接続できなくなる制度等を導入し、全ての「単純所持」を処罰できる有効な法律改正をすべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、児童ポルノに関して、全ての「単純所持」を処罰できるよう、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」の早期改正をすること。〉

 つまり、小池氏は実在する人間の写真やビデオだけではなく、マンガやアニメ、ゲームのキャラクターも含めた性的コンテンツの単純所持は罰則化するべきだと動いた、完全なる表現規制推進派なのである。「コミケを応援します!」どころではない、疑いの余地なくコミケにとっての敵だ。

 周知の通り、この「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」は、その後再び自民党政権となった2014年に改正された。それにより単純所持に関する罰則規定などが新たに定められたが、当初改正案に盛り込まれていた“非実在青少年”を対象としての閲覧制限について調査検討するという部分は、議論の結果、盛り込まれないこととなった。

 これは、性的虐待の写真や映像とは違い、実際の被害者が存在しないことから、児童を守るのが趣旨の法律のなかに表現規制にまつわる文言を入れるのは筋違いなのではないかという議論、またその表現のどこからが「ポルノ」であるという難しい線引きは誰が行うのか、しずかちゃんの入浴シーンが出てくる『ドラえもん』も児童ポルノに該当するのかといった意見が出てきたことによる取り下げだった。

 5年前の時点では、このように表現規制を推進しようとしていた小池氏だが、では、いまではどのような考えをもっているのだろうか。音喜多駿・東京都議会議員は今月17日に更新したブログのなかで、表現規制に関する現在の立ち位置について小池氏に質問。その回答を載せている。

「表現規制派と言われることは極めて遺憾。創作活動は自由に、大いにやってもらいたいと思っている。私だってアニメは大好きで、毎年コスプレもしてる」

 これを受けて、なるほど、小池氏の考えも変わったのだと思うのは早計だ。続けて語った言葉のなかに、マンガやアニメの表現規制に対する小池氏の本音が隠されている。

「ただその中には、あまりにも目に余るものがあることは事実。それが子どもたちに無制限に届くような状況には、何らかの対策が必要ではないか」

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