ところが14年秋に、石﨑議員が女性に“1年辛抱したら結婚できるから、対外的に別れたことにしてほしい”と言ってきたのだという。実は、この時期、石﨑議員は自民党の先輩議員でもある丹羽秀樹・前文科副大臣の秘書と交際をスタートさせていたのだ。
「昨年の6月、石﨑さんと秘書が付き合っているという怪文書が、うちの(丹羽)代議士の自宅に、それもなぜか代議士の母親宛に届いた。最初は怪文書ですから信用もしていなかったのですが、徐々にあちこちから2人が交際しているという話が耳に入ってくるようになりました」(丹羽議員の事務所関係者のコメント、「週刊新潮」より)
この女性秘書は丹羽議員に対し、石﨑議員との交際を認めた上で昨年9月に退職したというが、石﨑議員は自分の秘書へのセクハラと同時に別の女性2人と二股交際をしていたというわけだ。
これこそ“ゲスの極み”ではないか。
石﨑議員は慶応大学から07年に財務省に入省し、内閣官房に出向。その後、国会議員に転身したエリート議員であり、同時に、12年に初当選した典型的な“安倍チルドレン”である。
周知のように、この12年初選出の“安倍チル”議員には下半身スキャンダルが続出している。昨年「週刊文春」(文藝春秋)で金銭トラブルに加え、複数の恋人を議員宿舎に連れ込んでいたことが報じられた武藤貴也議員(滋賀4区)。育休宣言しイクメンをアピールしている最中に、“ゲス不倫”が発覚、議員辞職した宮崎謙介元衆院議員。そして、今回発覚した石﨑議員のセクハラ&二股騒動。なぜ安倍チルの下半身はこれほどまでに緩いのか。
永田町では、12年の選挙で、安倍自民党が政治家としての資質は二の次で、学歴と容姿優先で候補者を立てていたこと、しかも、自民党が大勝したことでその質の悪い候補者が大量当選してしまったためだろうと言われている。
しかし、実はもうひとつ、原因があるのではないか。それはマスコミの怠慢だ。周知のように、安倍政権発足後、新聞・テレビは官邸から激しい圧力をかけられ、政府や自民党に批判的な報道がほとんどできなくなってしまった。それこそ、スキャンダルや不正の告発なんてとてもできる空気ではなくなった。そのため、自民党内に“何をやっても叩かれることはない”という緩んだ空気が広まってしまったのである。
ただ、ここにきて、「週刊文春」が政治家のスキャンダルを次々とスクープ、さらに、ネトウヨもどきの“反日叩き”ばかりやっていた「週刊新潮」もそれに引きずられるように、自民党議員の不祥事を報道し始めた。
今年夏の選挙で、ハレンチ議員を当選させないためにも、この2つの週刊誌にはこれからも国会議員の下半身スキャンダルをどしどし暴いていってもらいたい。
(伊勢崎馨)
最終更新:2017.11.24 09:05