上・前原誠司(民主党京都府第2区総支部長 衆議院議員)公式ホームページより/下・細野豪志 オフィシャルサイトより
ここにきて、急速に民主党解党論が再燃している。発端は、11月12日に前原誠司元外相が岡田克也代表に民主党を解党して新党結成で維新の党と合流すべきだと進言したことだ。その前日の11日には、前原氏と細野豪志政調会長が維新の党の江田憲司前代表と会談し、双方の党を解党して新党をつくる方向で意見が一致したという。
その後、岡田執行部が解党要請を拒否して表面上は収まったかのように見えているが、火種はまだくすぶっている。
今月16日、都内のホテル(ルポール麹町)で「これが我々の野党再編・政権奪還戦略だ!」と題するセミナーが行われた。主催は今回の騒動の黒幕といわれる長島昭久元防衛副大臣で、ゲストには細野氏のほか馬淵澄夫元国交相が顔を揃えた。
その詳報が翌日の「産経ニュース」で配信された。これを読むと、解党騒動の背景がよくわかる。この3人(とくに細野氏と長島氏)が強く主張しているのが、要するに安全保障政策については「現実的対応」をすべきだ(つまり集団的自衛権行使容認)ということと、共産党との協力はいかなるケースも「ありえない」という2点なのだ。
発言のいくつかを拾ってみると──。
「SEALDsのデモの先頭に立つなんて論外だ」「国家の基本問題に対して、彼らが言っているような『戦争反対』で通用するはずがない」「そんなものは共産党にまかせておけばいい」「万年野党をやらせるなら共産党の右、いや“左”に出る政党はない」「ここを脱却しなければ、政権復帰は難しい」「国際的にみると、共産主義を掲げる政党がこれだけの議席を持っている先進国は珍しい」「共産党と民主党が組むという選択は明確にない」「とくに安保の問題については一線を引いていく」「共産党とは一緒にできない」「『選挙協力』はいかんと思う」