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NHK受信料義務化計画は財政状況が理由じゃなかった! 安保デモ報道に怒った自民党が国営放送化目論み?

NHK公式ホームページ「NHKオンライン受信料の窓口」より


 NHKが受信料の「支払い義務化」に向けて本格的に動き始めた。きっかけは、9月24日、自民党の情報通信戦略調査会におかれた「放送法の改正に関する小委員会」が受信料の支払い義務化を検討するようNHKや総務省に求めたこと。これを受けて、NHKの籾井勝人会長が今月1日の会見で「義務化も一つの方策」と前向きな姿勢を見せ、さらには来年1月から開始されるマイナンバー制度の利用も「積極的に、活用については検討したい」と表明した。

 そもそも現行の放送法では、NHKを受信することができるテレビ等を設置した世帯はNHKと「受信契約」を結ぶと定められているが、罰則はなく、現在、不払い率は約4分の1にのぼっている。今回、自民党が提言したのは、受信契約の有無に関係なく、受信料の強制徴収と罰則を検討させるものだ。それは法改正とセットであり、罰則規定を含む法的拘束力は国が担保するため、NHKは“国営化”に限りなく近づくことになる。

 そうなると、当然、懸念されるのが、放送内容に対する政治介入だ。

 これまでもNHKでは、政権の顔色をうかがうような自主規制や自民党の露骨な圧力によって報道内容が歪められる事態がたびたび問題になってきた。とくに第二次安倍政権で、安倍首相と親しい籾井会長がトップになってからは、“安倍チャンネル”と揶揄されるくらいに露骨な政権よりの報道姿勢を見せてきた。

 安保法制をめぐる報道でも、衆院特別委での強行採決の模様を放送せずに視聴者から批難が殺到したのをはじめ、政権のマイナスイメージにつながるような報道はことごとくスルー。安倍首相のヤジ(民主党・辻元清美議員に対する「早く質問しろよ!」)が問題になった際も、NHKはこれをニュースで取り上げなかった。連日大勢の人々が駆けつけた国会前の安保反対デモの模様もこの間ほとんど放送しようとせず、終盤になってやっと10万人超の反安保デモの映像をアリバイ的に流したかと思えば、今度はなんと数十名〜数百名規模の安保賛成集会を同列扱いで放映した。さらに、与野党の討論番組でも司会のNHK解説委員が高村正彦自民党副総裁を露骨にフォローする有様だった(ちなみに、高村副総裁の娘はNHKに勤務している)。

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