大学から殺害予告がFAXで送られてきたとき、その理由は書かれていませんでした。僕が深読みしすぎなのかもしれないけど。ああこれが「特定秘密保護法」の時代なのかとも思いました。
なぜ戦争をするのか? なぜ自分は戦争に行かなければいけないのか? そんな肝心なことが「特定秘密」だと言われて教えてもらえない。言葉がない時代になっていく。理由を問うてはいけない時代。ハイとしか言ってはいけない時代――。
あの手紙は、そういう時代を先取りしています。
だから、黙っちゃいけない。
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自分自身や家族が危険にさらされているというのに、それ以上に現在の時代状況に対する危機感と、それと真摯に向き合う強い覚悟を語った知志さん。
そして息子・愛基氏に対しては、自分とはちがう自立したひとりの人間として尊重し、意見のちがう部分は議論を交わしながら、その活動を理解し応援する。同時にネトウヨのようなSEALDsとは相容れない若者にも理解を寄せようとし、殺害予告犯にも対話できるはずだと呼びかける。その誠実さと真摯な姿勢に、正直、感銘を受けた。
それに比べて、殺害予告犯、そして今なお意味不明なバッシングを叫ぶ者たちの卑劣さは、どうだろう。彼らは、このインタビューを読んでもなお同じことが言えるのだろうか。ぜひ聴いてみたいところだ。
(編集部)
最終更新:2015.10.01 10:22