安倍首相は、これで“国民の理解が進んだ”と自分に信じ込ませようとでもしているのだろうか?(YouTube「FNNnewsCH」より)
各地で盛り上がりが止まない戦争法案反対デモ。その一方で、昨日24日には、首相官邸前で日の丸を掲げながら、安保法制を“推進”するというデモも登場した。毎日新聞の報道によれば、安倍首相はこの“安保賛成デモ”の模様を見て、「こういうのは初めてだ」と自民党議員に語ったという。
ようするに、安倍首相は「デモは安保法制反対派だけじゃないんだ……」「国民は支持しているんだ……」と言いたかったらしいのだが、もしそうだとしたら、相当に我田引水な解釈と言わざるをえない。
というのも、この安保法制推進デモに参加していたのはわずか1000人前後。しかも、このデモ、主催団体をよく見てみると、あの「頑張れ日本!全国行動委員会」なのだ。
「頑張れ日本!」といえば、「日本文化チャンネル桜」の水島聡社長が幹事長を務める極右団体で、かつては田母神俊雄氏が会長をつとめていた(現在は、金銭トラブル等が原因で田母神氏は離脱)、極右というか、ネトウヨ団体。
その主張をざっと挙げるだけでも、外国人参政権阻止、大東亜戦争肯定、日本の核武装推進、憲法改正賛成9条撤廃、嫌韓反中と、典型的なネトウヨのものだ。
また、活動内容を見ると、韓流ドラマの中止を求めたフジテレビへの嫌韓デモ、今年3月には、渋谷駅のハチ公前で“反同性愛デモ”を行い、「LGBTが社会を乱している」などといった性的マイノリティへのヘイトデマを叫ぶなど、ヘイト的な色彩も濃い。
実際、今は距離を置いているが、かつては在特会と協力してデモを行っていたこともある。
そんな「頑張れ日本!」だが、公式サイトをのぞいてみると、今回の安保法制推進デモを「7.24 平和案勢法制推進!日本を守れ!国民大行動」と銘打っていた。また、告知動画にはこんなおどろおどろしい文言が踊っていた。
「日本が危ない!」「国内反日勢力の暗躍!」「(反対デモの様子を流しながら)これは間接侵略だ!」「反日勢力と全面対決!」