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絶景より野生の猿に感動? 外国人が選んだ意外な「日本百景」とは

 さらに、雪が降るなか温泉に入るスノーモンキーでお馴染みの「地獄谷野猿公苑」(24位)には、「先進国の中で野生の猿が見られるのは日本だけです。人工的に作られたモンキーパークのような施設でも人気があるのですから、自然の山の中で温泉に入っている猿なんて見られたら……最高です!」と大興奮。絵に描いたような絶景が魅力である長野県の「上高地」(29位)も、「豊かな自然の中には野生の猿もいます。全体の数は100匹ほどで小さいグループごとに木の上で食べたり遊んだりしている姿はとても愉快」と紹介し、「嵐山」(36位)でも竹林を始めとした自然の素晴らしさを述べた後に「さらにモンキーパークもあります」……。観光客誘致に悩む地方自治体は今すぐB級グルメ会議を止め、近所の山に“モンキーマジック”が潜んでいないかを調査したほうがよさそうだ。

 もちろん「宮島」(2位)や「清水寺」(4位)、「東大寺」(13位)といった定番人気の名所も少なからずランクインしているだけでなく、例えば「宮島は夜はライトアップされ、8時頃までは人が少ないので早朝の散歩が爽快」といった実用的な情報もふんだんにもりこまれており、「周辺旅館の宿泊料金が高い」「ここがなければわざわざ訪れる人はいないと思う」という、欧米人ならではの忌憚のない意見も満載。そして何より、「約120種類もの苔を使って作る庭園を見た時の思いは、筆舌に尽くし難い」寺や、「アメリカの日本庭園専門誌で何年も1位に選ばれている庭園は完璧といえるほど美しい!」美術館など、聞いたこともない名所の描写は、読んでいるだけで行きたくなってしまう。

 どの地方にいっても中身は大差ない巨大アウトレットモールや、「あべのハルカス」「虎ノ門ヒルズ」などの新興高層ビルのような新しい観光地もいいが、広告絡みの提灯持ち記事とネットに氾濫する素人の私怨口コミに飽きた方は、本書を片手に、改めて日本の魅力に立ち返ってみてはいかがだろうか。
(藤谷良介)

最終更新:2018.10.18 05:02

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