そういう意味では、もはや「希望の党」に誰が公認されるかどうか、などと語っている場合ではない。
民進党のリベラル派はそんな邪な色気を捨てて、極右政党たる小池新党には、さっさとNOを叩きつけるべきだ。
そして、リベラル勢力を結集して新党をつくればいい。いや、民進党のまま、リベラル政党として野党共闘を立て直すという選択肢もあるだろう。
有田芳生参院議員がFacebookで明かしたところによると、両院議員総会では〈民進党から希望の党に移籍しても当選する多くの候補者は前者です。したがってこれまでの政策や理念に大きな変更はない〉と説明されていたのだという。
「希望者は全員受け入れ」にくわえて「政策や理念に大きな変更はない」。前原誠司代表自身がこんな甘い見通しを本気で信じていたのか、議員たちを納得させるための方便だったのかはわからないが、いずれにしても虚偽の説明により、一瞬にして民進党を破壊し、野党4党共闘もぶち壊したことは紛れもない事実だ。良識ある民進議員候補者たちは、いますぐ前原氏を解任し、参院議員とともに民進党を継続。そしていまからでも遅くない「安保法廃案」「立憲主義の回復」という原点に立ち返り野党共闘をあらためて立て直すべきだ。
それでも、希望の党から出馬したいという輩は、政党交付金などビタ一文渡さずに叩き出せばいい。
幸いなことに、衆院候補者の20人あまりは最初から希望の党との合流を拒否している。北海道8区の逢坂誠二氏も「希望の党とはどうしても肌が合わない」として、すでに無所属で出馬する意向を固めている。
さらに、枝野代表代行についても、無所属での出馬で動きはじめ、本日未明の共同通信の報道によれば、〈考え方の近い前議員らとの新党結成も視野に入れている〉という。
また、ここにきて、リベラル組が民進党に残留して、民進党から出馬を目指すという動きも出てきた。
一方、社民党と候補者一本化で合意している共産党の志位和夫委員長は「勇気を持って、共闘の立場に立つ政党・議員・候補者とは連携をしっかりしていきたい」と断言し、希望の党に合流しない候補者との共闘を打ち出している。
本サイトでは何度も言及してきたが、希望の党はたんなる自民党の別働隊にすぎない。そして、民進党の合流騒動の裏で小躍りしているのは、ほかでもなく安倍首相なのだ。排除されるかどうかに右往左往するのではなく、いますぐにでも正々堂々と極右と手を結ぶことを拒否し、小池代表の言う改革がいかにハリボテであるかを暴き、真の「安倍政権打倒」を掲げて選挙の構図の切り崩しに動き出すべきだ。
(編集部)
最終更新:2017.09.30 03:31