高市早苗公式サイトより
テレビマスコミでは連日、舛添要一東京都知事の政治資金私的流用疑惑が報じられているが、その裏でいま、安倍政権の重要閣僚にも“政治資金不正疑惑”が浮上しているのをご存知だろうか。
安倍首相の側近中の側近である高市早苗総務相が、5月10日、政治資金規正法違反の疑いで奈良地方検察庁に告発されたのだ。告発したのは、市民団体「落選運動を支援する会」。同会は、高市総務相や自民党の奥野信亮衆議院議員が関係する収支報告書に、記載されていない巨額の「寄付金」が存在することを明らかにし、これが「闇ガネ」として支出されている可能性があるとして、奈良地検に刑事告発したのである。
同会がHPに掲載している告発状によれば、その不正はこうだ。
奥野議員は奈良2区選出で「自由民主党奈良県支部連合会」(以下、県支部連)の代表を務めているが、その2012年分収支報告書には、12年8月21日に、高市氏が代表の「自由民主党奈良県第二選挙区支部」(以下、第二選挙区支部)へ、440万円を「交付金」として寄附したとの記載がある。また2013年にも、同じく「県支部連」から「第二選挙区支部」へ435万円の「交付金」を寄附した旨が記載されていた。
だが、高市氏の「第二選挙区支部」の12年及び13年分の政治資金収支報告書には、この「県支部連」から「交付金」を受領した旨がまったく記載されていなかったのだ。それだけでなく、14年「奈良県トラック運送事業政治連盟」が高市氏が代表をつとめる政治団体「新時代政策研究会」の「パーティー券購入代金」として支出した40万円、「奈良県薬剤師連盟」の「第二選挙区支部」への5万円の寄付、同じく「自由民主党奈良県参議院選挙区第一支部」の5万円の寄付もまた、高市氏側の収支報告書に記載がなかった。この計925万円分について、「落選運動を支援する会」は政治資金規正法第25条第1項第2号(不記載罪)に該当すると指摘している。
言っておくが、この問題は単なる“政治資金収支報告書の記載漏れ”ではない可能性が高い。