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石田純一がコロナバッシングで「組織に狙われている」と語った理由! ネトウヨの電凸にさらされ続けた結果、追い詰められ…
石田純一オフィシャルサイトより
石田純一叩きがどんどんエスカレートしている。4月にコロナ感染して以来、事あるごとに非難を浴びてきたのは周知のとおりだが、先週18日「週刊女性PRIME」が「石田純一「組織が俺のことを殺そうと…」大バッシングで唱えはじめた“黒幕説”」なる記事を配信したことで、ネットではさらに石田攻撃が燃え上がっている。
記事では、石田は「週刊女性」の直撃に対し、「ハッキリ書いてください。ある組織が、俺のことをイジメてるんです。コロナは“こじつけ”で、俺を社会的に抹殺してやろうということなんですよ……」などと語っているのだが、これに対して、ネット上で一斉に非難と嘲笑の声が上がったのだ。
〈石田純一とうとうおかしくなったか〉
〈なに、石田純一黒の組織に狙われてんの?ww 薬でも作った?www〉
〈やっぱ狂ってんなぁw〉
〈石田純一そのものがおかしいんだよ。ある組織てなんだよ?アビガンでおかしくなったのか?〉
〈本人が99%悪いけど自分は一切悪いと思ってないからどっかの他人のせいにしちゃうのバカ過ぎてて笑っちゃった〉
〈石田純一さん ますますヤベー奴(悪い意味で)になってきたんちゃうか〉
〈狙われてるんやったらウロウロすんなや〉
〈石田純一を消そうとする組織ってどんだけ暇なんだよ(失礼)〉
〈なんか妄想っぽ過ぎて統合失調症なんじゃ…と疑うレベル〉
〈まあ石田純一は元から頭おかしい奴だったから統合失調症になっても自然な流れ〉
〈石田純一は多分元からだよ...〉
精神疾患を侮蔑するような差別表現も散見されるなど、叩き放題になっているのだ。差別攻撃は論外だが、たしかに何か巨大な組織が石田の命を狙っているなどというのは、被害妄想が過ぎるし、そんな「組織」や「団体」はないだろう。しかし一方で、石田がこうした疑念に囚われてしまうのは、無理がない面もある。
石田純一は、そもそもコロナ以前から、数年にわたって、ネトウヨの激しい攻撃に晒されてきた。最初は、2015年に国会前の安保法制反対デモに参加しスピーチしたとき、さらに2016年参院選を前に都知事選出馬の可能性について会見し、野党共闘と改憲反対を訴えた際も、テレビでもネットでも大きな非難に晒された。その後も、安倍政権の政策や不祥事を批判する発言やリベラルな発言をする度に激しい非難・攻撃を受け、実際に仕事を干されるという事態まで起きている。
たとえば安保反対デモに参加したあと、「週刊新潮」(新潮社)2015年10月15日号で、石田は「テレビ番組を3つキャンセルされました。35年の芸能生活で、こんなのは初めてです。CMもひとつなくなったし、広告代理店を通して、厳重注意も2、3社から受けました。“二度と国会議事堂にデモに行くな”“メディアの前で政治的発言をするな”ってね」と語っており、安保法制反対のデモに参加しただけで、芸能生活に大きな支障をきたしたとも証言している。
都知事選について会見したあとも、テレビ局は石田が出演するCMを差し替えたり、放送予定の番組を休止させたりと過剰な対応を行い、あげく所属事務所が「11日の会見をもちまして、今後一切、政治に関する発言はできなくなりました」などという信じがたい発表をしたこともあった。
安保法制に批判の声をあげて以降、ネトウヨの電凸攻撃をうけ、仕事を失ってきた石田純一
石田純一がこのように仕事を干されたり政治的発言をしないよう圧力を受けた背景には、ネトウヨからの電凸攻撃の影響があったことは言うまでもない。
近年、ネトウヨたちが、政権批判したり疑惑を追及するメディアやコメンテーターなどを標的に、クレーム電話攻撃「電凸」などを仕掛けてきたことは周知のとおりだ。
たとえば、2018年にテレビ朝日『ミュージックステーション』がBTS出演を急遽取りやめた問題や、テレビ局ではないが昨年のあいちトリエンナーレ「表現の不自由展」が開幕3日で中断に追い込まれた問題では、ネトウヨからの電凸攻撃があったことがわかっている。
つい最近も、新型コロナ報道をめぐって、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)などでPCR検査拡大などを訴えていた大谷義夫医師が安倍応援団やネトウヨの激しい電凸攻撃を受けていたことが明らかになっている。大谷医師のクリニックには1日何十件もの電話がかかってきたり、見知らぬ男性が「反日」と怒鳴りこんでくるなどの被害があったことを、大谷医師自らが告白している(https://lite-ra.com/2020/07/post-5503.html)。
池上彰氏も、電凸攻撃を受けた経験を明かし、電凸攻撃がテレビ局を萎縮させ「忖度」の空気を蔓延させていると指摘したことがある。(https://lite-ra.com/2016/07/post-2389.html)。
もちろん、ほとんどが明確な黒幕の指令のもとに一元的な指揮系統に基づいて行われるというような単純なものではないが(中には実際に組織的に行われるケースもある)、安倍首相と近い右派政治家や安倍応援団の発言がいわゆる「犬笛」となって、ネトウヨたちの攻撃を扇動したケースも少なくない。あいトリでは安倍首相と近い極右政治家たちの弾圧発言が電凸や脅迫を扇動していたし、大谷医師のケースでも安倍応援団評論家のツイートが電凸攻撃の端緒となっていた。
実際、百田尚樹氏が「沖縄の2紙を潰さなあかん」と発言した自民党の会合では、自民党の大西英男衆院議員が「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番。われわれ政治家、ましてや安倍首相には言えないが、文化人、民間人が経団連に働きかけて欲しい」と、スポンサーへの電凸攻撃を扇動する発言をしていた。
石田純一が「週刊女性」に語った「ある組織」というのは、おそらく、石田に電凸攻撃を繰り返してきた自民党のネトサポや有象無象のネトウヨ、日本会議まわりの極右市民運動のことをさしているのではないか。
実際は上述したように、これらは統一された「組織」などではないが、今回の一連のコロナ問題をめぐっても、いわゆる「自粛警察」に加えて、こうしたネトウヨが便乗して石田を攻撃しているのもまた事実だ。
『報道ステーション』(テレビ朝日)の富川悠太キャスターもコロナをめぐってバッシングを受けたが、富川キャスターの場合も、『報ステ』がネトウヨに目をつけられているからというのが、多分にあるだろう。
さらに、石田の発言が被害妄想にとりつかれたトンデモだとしても、もうひとつ指摘しておかなければならないことがある。それは、石田純一だけがあまりに叩かれすぎだということだ。
石田純一だけがしつこく叩かれ続けるのは、「大手事務所に所属してなくて叩きやすい」から
たしかに石田純一は、準公人という立場にある以上、コロナをめぐってもその行動が批判にさらされるのはある程度、仕方がない。しかし、なぜ石田だけがこんなにしつこく叩かれなければならないのか。
緊急事態宣言下に沖縄に行ったことが問題であるなら、俳優の山田孝之や新田真剣佑らも沖縄旅行に出かけていたことが報じられているし、感染再拡大するなか福岡に出かけたことが問題であるならば、タレントの小島瑠璃子だって同時期に福岡でデートしていたことが報じられている。飲み会や「お持ち帰り」疑惑にいたっては、ジャニーズ事務所の山下智久が未成年女性と飲酒しホテルに連れ込んだことが報じられている。
しかし、ネットで多少批判されることはあっても、ほかの誰も、石田のようにはワイドショーで繰り返し非難されたり、日常生活をしつこく追い回されたり、自宅に直撃されたりしていないではないか。
他の人と違って、石田純一は軽率な行動を繰り返しているなどと勘違いしている人もいるかもしれないが、それは石田に対してだけ自宅に張り付いて四六時中行動を監視するような取材をしているから、発覚しているに過ぎない。
それ以前に、石田は山下のように未成年をホテルに連れ込んだりしたわけでもなく、旅行やゴルフ、飲み会など、コロナ下でなければごく普通の行為に参加しただけなのである。
にもかかわらず、石田だけがこれだけ叩かれるというのは、石田が大手事務所に所属しておらず、ふだんからネトウヨの標的になっているような叩きやすい存在だからだ。ようは、芸能マスコミの、いつものご都合主義による“弱いものいじめ”バッシングにすぎないのである。
しかし、今回のやり方はさすがに常軌を逸している。コロナに感染した上、仕事もなくなり、これだけ叩かれ続けたら、いくら叩かれ慣れている石田だといっても、精神的に相当追い詰められてもおかしくない。
ワイドショーは「感染者への誹謗中傷はやめるべき」などと言っているが、これこそが誹謗中傷そのものだろう。
しかも、石田バッシングにはもうひとつ悪影響がある。感染者に対してのこんな理不尽なバッシングを見せられたら、少しでも後ろめたいことがある人は、感染の可能性があってもますます検査などに協力しなくなるからだ。感染者を責めるのが論外であるのはもちろん、感染原因に脇の甘さや行動の落ち度があった人に対しても個人を攻撃しないという姿勢を徹底しない限り、コロナ差別やコロナ村八分はなくらないし、感染を予防することもできない。
(編集部)
最終更新:2020.08.24 08:04
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