高額の献金をおこなえば「お食事会」が付いてくるって、まるでアイドルの接触ビジネスのようだが、会員へのサービスは食事会だけではない。なんと、あの「桜を見る会」にも招待されていたというのだ。
「桜を見る会」に招待されたというのは、会員を多数勧誘してきたという〈富山県の志友会会員の中心的存在〉である女性経営者。関係者はこう証言している。
「仲井氏がライズ社の本社で名簿を見ながら、『加藤(勝信)さんの枠が空いているから』と、桜を見る会に女性経営者を誘ったと聞いている」
しかも、この女性経営者は赤旗の取材に対して「桜を見る会に出たのは事実」と認めているのだ。
事実上、政治資金パーティの集金を担っている会社の社長が加藤氏の「桜を見る会」招待者の「枠」をも把握し、会員勧誘の“ご褒美”として「桜を見る会」に招待させていた──。つまり、ここでも「桜を見る会」という税金でおこなわれる公的イベントが癒着によって私物化されていた疑いが出てきたのである。
この「“秘密”の勉強会」をめぐっては、「講師として登場した官僚トップたちが参加していた大企業に顧問などとして天下っていた」という問題も浮上しており、政治のみならず官財の癒着の温床となっていた疑いもある。しかも、癒着が取り沙汰されているのは、菅首相を筆頭に、政権幹部が勢揃いという異常事態だ。一体、この勉強会を舞台に、どのように金が流れてきたのか。全容解明と徹底追及の必要があるだろう。
(田部祥太)
最終更新:2021.03.04 08:11