総決起大会に出席する公明党・山口那津男代表(撮影・横田一)
さらに今回もまた怪文書バラマキ作戦が展開されている。この怪文書はカラー刷りで、その視覚的に訴える体裁は、名護市長選や新潟県知事選でばら撒かれた複数の怪文書と瓜二つ。沖縄で出回り始めた怪文書の一つは「守ろう沖縄! 生活の向上を!」と銘打って、黒子の共産党と過激派に挟まれた小沢一郎・自由党共同代表(似顔絵)がイラストで登場、二枚目の解説ページには「いま、沖縄が狙われています」と恐怖感を煽っていた。また小沢氏が民主党政権時代に約140人の国会議員と訪中したことを「中国へ朝貢外交をした」「中国の影響力拡大を狙っているとの声も聞こえます」と指摘。オール沖縄支持(玉城デニー候補支持)を表明した枝野幸男代表についても「国会で過激派との関係が取り沙汰されたことがある人物」と紹介し、「小沢さん、枝野さん、共産党、もちろん過激派も。沖縄の未来にとって有害無益!」と強調していた。ある名護市議はこう話す。
「名護市長選でもカラー刷りで分かりやすい怪文書が複数ばら撒かれました。事実無根のデマ情報満載で稲嶺市政を誹謗中傷する内容でしたが、ネット上でも拡散し、そのまま鵜呑みにする人もいました。二回も応援演説に入った小泉進次郎・筆頭副幹事長も、怪文書の内容を受け売りするフェイク演説をしました」
「嘘八百のデマ情報を垂れ流す選挙違反をしてでも勝つ」という姿勢の詐欺集団紛いの安倍自民党が、公明党や創価学会と一緒に沖縄県知事選告示前から本格的に動き始めていた。手法は、菅官房長官と佐藤副会長が編み出した“名護市長選方式”。2月の名護市長選と同じような形振り構わぬ選挙戦を仕掛けてくる佐喜真陣営に対して、玉城デニー陣営がどう立ち向かうのか。沖縄県知事選から目が離せない。
(横田 一)
最終更新:2018.09.15 11:47