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広瀬すずのCMでおなじみレオパレス21に集団訴訟! 契約アパートオーナーたちが告発するえげつない商法

 Aさんが断ったのには理由がある。このアパートの近隣にモールの建設計画があり、数年内に資産価値が上がるはずだったからだ。現在はそのモールも開業し、Aさんのアパートの入居率は高い数字を出している。レオパレス21側の行動に不信感を抱いたAさんはLPオーナー会と情報を共有しあうようになった。そこで、Aさんのケースよりもえげつないレオパレス21が行う「終了プロジェクト」の実態を知るようになった。

「終了プロジェクト」では、10年を超えた案件について、基本的に解約を前提とした交渉を行う。オーナーから解約の話が出なければ、ローン返済ができないような大幅減額を提示して、相手から解約を申し出るようにしむける。10年未満の物件についても、管理する物件に空室が増えてくると賃料減額の交渉が始まるというものだ。たとえば、Aさんとは別の北海道のアパートでは、契約した直後に「5000円下げてくれないか」と持ち掛けられたケースもある。

 レオパレス21の物件は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの家財道具が全てリース物件として備えつけられている。サブリース契約が解約となれば、リース物件も返却されるため、入居者はテレビ、冷蔵庫、洗濯機など一式を失うことになる。このためレオパレス21では入居者に近隣のレオパレス物件を紹介することで、契約解除時にはアパートを全室空っぽにしてオーナーに返すという事態が多発したというのだ。

 さらにいろいろなバラ色のプランの綻びが出てきた。「その1つが、家具家電メンテナンス契約に基づいて行われるはずの家具家電メンテナンスがほとんど行われていなかったことです」と語るのはLPオーナー会の前田和彦代表。

 レオパレス21の物件の売りである「家具家電付き」を維持するために、レオパレス21のオーナーは、「家具・家電総合メンテナンスサービス」を契約するという。賃料の安い地域でも一律で月2000円/戸のサービス料を負担し、レオパレス側の費用負担で定期的に(7~14年)新品に交換してもらえるという内容だった。

「ところが、契約年数が経過しているにも関わらず、家具・家電が新品に交換されないケースがあるのです。私たちは高い負担があるのに、いったいどこに消えたのか」(前田代表)

 LPオーナー会は14年8月から15年4月にかけて、契約の年数を経過した家具・家電について新品に交換するようレオパレス21に要請したが、その回答は期待した内容ではなく、交渉も不調に終わったことから、集団訴訟に踏み切った。16年11月に提訴し、2月に初公判が開かれたが、弁護士一人の原告に対し、被告であるレオパレス側は20人を超える弁護団で臨んでいる。

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