「田母神としおオフィシャルウェブサイト」より
イスラム国人質事件で“男を下げまくった”田母神俊雄氏にまたまた大トラブルが発生している。田母神氏の政治団体で会計責任者を務めていた50代の男性が、政治資金3000万円を私的に流用、横領していたという疑惑が発覚したのだ。これを受け田母神氏は2月19日に会見を開き「彼を信頼しきって任せていた。監督責任は私にある」「刑事告訴も検討している」などと釈明した。
だがこの問題の背景には、極右陣営を巡る“カネと内紛”が横たわっていると見られている。というのもこの問題を暴露したのは、「日本文化チャンネル桜」水島聡社長だったからだ。水島氏は一昨年の都知事で田母神陣営の選対本部長を務め、また政治運動団体「頑張れ日本!全国行動委員会」の会長を務めたいわば田母神とは盟友関係にあった人物だ。
そんな水島社長が「チャンネル桜」(2月17日)に自らに出演し、田母神事務所に巨額の使途不明金があるとして田母神氏に対しこんな趣旨の告発を打ち上げた。
「都知事選の際、支援者などから1億4000万円の支援を頂き3700万円を使った。選挙後はきれいに報告もした。しかしその後田母神から1億円ほどは残っているはずの資金が1000万円しかないと相談を受けた。事務所から大きなカネが消えている。これに関し、週刊誌や当局も動きがある。田母神本人に聞くと『僕は悪いことはやっていない』と言っていましたが、今後の保守運動にとって大きな問題だ。支援者のためにも国民の前に真実を明らかにしなくてはいけない」
思想信条を共にし、都知事選を共に闘った“盟友”からの告発。これを受ける形で急遽田母神氏が開いたのが冒頭の会見だった。しかしこの会見、水島社長の怒りに火を注ぐものでしかなかったようだ。
2月17日の水島告発は、使途不明金について直接的ではないが田母神本人の関与を臭わせるものだった。それが会見では、田母神氏は自身の関与を否定し、会計責任者による勝手な私的流用だったと説明。しかも、その額は水島の言う1億円ではなく3000万円と告発に比べかなり低い額。また、不明金について選挙買収などで使ったことは一切ないと弁明した。
そのため水島社長は「私の前で土下座して大うそをつきましたと言わない限り許さない」と怒り心頭で、マスコミの取材に対しても「都知事選には3700万円かかったと報告を受けているが実際はもっと安く済んだと言われている。使途不明金は3000万円だけではない」と田母神氏追撃の姿勢を強めているのだ。
一体なぜ、水島社長は都知事に担いだほど入れあげた田母神氏を告発したのか。その鍵はやはり、都知事選の1億円ほどといわれる余剰金にあるのではないかと言われている。田母神氏は反論会見でこんな事実を暴露している。