未亡人のさくら氏と話す百田尚樹氏(「やしきたかじんメモリアルウェブサイト」より)
2月3日、大阪市内のホテルで、やしきたかじんを偲ぶ「TAKAJIN MEMORIES 2015」が開催された。
今年は『殉愛』騒動のせいか、招待状には場所以外、主催者も連絡先も書かれておらず、当日も招待客以外、すべてシャットアウト。厳戒態勢で開催された秘密会合だったようだが、事実上の主催者であるさくら夫人はもちろん、百田尚樹も姿を見せた。さくら夫人はスピーチで「ご心配をおかけして申し訳ありません。本のことは後悔してません」と語り、百田尚樹も挨拶に立ったという。
しかし、さくら夫人は出版を後悔してないようだが、本を書いた当の百田尚樹はどうもかなり後悔しているようだ。
この「偲ぶ会」の直前、百田がツイッターで心の揺らぎを見せたことをご存知だろうか。『殉愛』について「当分の間つぶやきません」(14年12月24日)と宣言したはずの百田尚樹だが、2月1日になって突然、こんなことをつぶやいたのだ。
〈『殉愛』発売以降、私への大非難が続いている。友人達はこう言った。「未亡人にだまされたと言え。それなら傷は浅い。彼女をかばうな」と。たしかに失うものも少なかったかもしれない。だが男として一番大切なものを失っただろう。あの世で親父に「この卑怯者!」と怒鳴られる生き方だけはしたくない〉
「未亡人にだまされたと言え」「彼女をかばうな」―――この言葉はあまりに意味深だ。当然、『殉愛』調査隊であるネット民たちもこれに食いついた。
「これは実は騙されたという意味?」
「やっぱりだまされたという自覚はあるんだ」
「正直な話、このツイートって、大失態でっせ。本人頭悪いから気付いていないっぽいが」
たしかに、誰だかわからない友人を登場させているが、文脈を考えると、これは百田の心の声とも考えられるだろう。実際、ツイートはこれに対して百田自身が「たしかに失うものも少なかったかもしれないが」と泣き言まじりに同意して、でもそうしなかった自分の男気を強調する、という仕掛けになっている。
ようするに、おれも途中でだまされたことに気がついたけど、男がすたるから、彼女を守り続けたんだよ、と言っているに等しいのだ。それを口にした時点で、もうすでに男がすたってるんですけど……とツッコミたくなるが、それにしても、なぜここにきて、百田はこんな泣き言を言い始めのたのだろう。