玉川徹は「上から目線」なんかじゃない! 「ものまねグランプリ」神奈月のモーニングショー玉川いじりに反論

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19日『羽鳥慎一モーニングショー』 に出演する玉川氏


 18日夜放送の『ものまねグランプリ2018』(日本テレビ)で、ものまねタレントの神奈月が異色人物のものまねで優勝し、話題になっている。

 ネタは、DA PUMPの「U.S.A.」に乗せて、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)のレギュラーコメンテーターをいじるものだった。

長嶋一茂(のものまね)「いつも天気、外す人だ」
石原良純(のものまね)「なに言ってんだよ! おまえなんかさ、仕事サボってハワイ行ってんじゃねぇよ」
長嶋一茂(のものまね)「いや、でも本当にうざいのは……一緒に出てる玉川さん!」

 こんなかけあいのあと、「C’mon, baby 玉川 いつも上から目線」という替え歌が流れ、今度は玉川徹のものまねをして、こう叫ぶ。

「上から目線とか論点がズレてるとかいつも偉そうって言われてるんですけど、そもそも、オレ、局の社員」

 そう、優勝した神無月のネタは、テレ朝の社員コメンテーターである玉川徹氏のものまねがメインだったのだ。

 翌19日の『モーニングショー』ではさっそく、MCの羽鳥慎一や宇賀なつみアナが「出ました、上から目線」と玉川氏をいじり、普段、舌鋒鋭い玉川氏も「勘弁してください」と苦笑するしかなかった。

 しかし、本サイトとしては、玉川さんになりかわって、あのモノマネには反論をしたい。

 といっても、「玉川さんのモノマネをするな」とか無粋なことを言いたいわけではない。日本テレビのバラエティ番組で、テレビ朝日の番組の社員コメンテーターをものまねネタにするというのは異例だと思うが、玉川氏にはそれだけの存在感があるし、番組を観ればわかるように、いじりがいのあるキャラだと思う。

 ただ、「いつも上から目線」という表現はないだろう。玉川徹は断じて「上から目線」じゃない。むしろ逆だからだ。

 玉川氏といえば、『モーニングショー』の前身番組の時代から、「ちょっと待った!玉川総研」「そもそも総研」といった自身のコーナーで、庶民の視点から独自の取材で消えた年金問題や原発問題など、権力の問題点を追及してきた。

 さらにここ数年、『羽鳥慎一モーニングショー』にリニューアル以降はレギュラーコメンテーターとして毎日登場し、御用コメンテーターや忖度社員だらけの他のワイドショーでは絶対に見られない、真っ当な政権批判をおこなってきた。

 たとえば最近でも、今年7月、杉田水脈衆院議員の“LGBTは生産性がない”発言では、多くのメディアが杉田議員個人の失言という扱いだったなかで、玉川氏は自民党、安倍政権全体に共通する問題であることを指摘した。

「まず『子どもをつくらない人に生産性がない。そんな人に税金を使う必要はない』と言っているわけですよ。そうすると、私、子どもいません。生産性ない人間です。だから、これはLGBTだけの問題じゃないんですよ。夫婦で子どもができない人っていうのは、だいたい1割くらいがそうなんですね。1割は生産性がないのか。それだけじゃない。もっと深いと思うんです。国家のために国民があるんだという考え方がどうしても透けて見えるんですね。生産する、生産っておかしいんだけど、子どもをつくる、それで国家に貢献する、それが正しいことなんだ。だから、子どもをつくらない、国家に貢献しない、そういう人は国家は面倒を見るべきでないという考え方は、やっぱり根強くあるんですね、自民党のなかに。なんでそういうふうに言うかというと、自民党の憲法草案があって、そのなかに、人権っていうのは、いまの現行憲法はですよ、人権っていうのはみんな持っているんだ、はじめから、無条件に、という考え方なんです。自民党の憲法草案Q&Aを見るとですね、歴史とか伝統を踏まえた部分に関して、人権が発生する、条件付きなんです。ようするに、国家がこの人には人権があるべきだと認めた考えた人には人権があるという考え方なんです。共通するんです。だから、政治家がこの人たちは支援すべきでない、つまり人権がないというふうな考え方を取りがちなんです。だから、二階幹事長が否定しない。それから先輩の自民党議員が、『あれ間違ってないじゃない』って言ってたという話も含めて、『そういう党でいいんですか、自民党は』ということが問われてる」

田崎史郎、山口敬之ら御用コメンテーターにも果敢に反論

 玉川氏は「上から目線」どころか、あらゆる国民に人権があるということを説得力をもって語っていたのだ。

 しかも、玉川氏はこうした批判をその場の空気に乗っかって付和雷同的に口にしているわけではない。

 本サイトで繰り返し報じてきたとおり、ここ数年のテレビ朝日は、安倍政権の意向を忖度し、政権批判的な報道がどんどん排除されている。『モーニングショー』も例外ではなく、政権批判的なテーマを扱うことが少なくなり、扱ったとしてもアリバイ的に2〜3分で済ますことも多くなっている。

 しかし、そんななかでも玉川氏は、一切スタンスを変えることなく、短い時間のなかでも、真っ当で本質をついた政権批判を続けている。

 2017年夏の都議選投開票日翌日の放送で、『モーニングショー』は各局が報じていた安倍首相の「こんな人たち」発言の映像も流さなかったが、玉川氏は「映像にはなかったけど」と自分からこの話題を持ち出し批判した。

 また、森友・加計問題といったスキャンダルや共謀罪などの問題法案審議、選挙前後、海外首脳との会談といった政権の節目のタイミングでは、山口敬之氏や田崎史郎氏といった安倍応援団を解説者として出演させ、官邸の意向を代弁させるケースが多いのだが、彼らの詭弁やフェイクまがいの解説についても、玉川氏はきちんと反論し、問題点を突っ込み続けてきた。

 たとえば、安倍首相が大統領選当選直後のトランプ氏と会談した際には、安倍首相を絶賛する山口氏に対して「仲良くなりすぎるのもよくない」と皮肉交じりに反論したこともあったし、森友問題で総理夫人付き担当者が財務省にFAXを送っていた問題で「ゼロ回答なので問題ない」という政権の無茶苦茶な言い分を垂れ流す山口氏に徹底反論し、完全に論破したこともあった。

 さらに、安倍首相がヤジを恐れて演説場所を告知しないという前代未聞の“ステルス作戦”をとったことについて議論になったときには、「安倍首相に対するヤジはよくない」というイメージをつけようとする田崎氏に対し、玉川氏は国民の立場に立って、徹底的に反論した。

田崎「『安倍やめろ』っていうああいうやり方が正しいと思われてます?」
玉川「両方ともあっていいと思いますよ、僕は。あっていいと思います、ヤジも。だって国会でヤジ認めてるのに、一般の大衆ヤジ認めないなんておかしいじゃないですか」
田崎「だからこういう多くの人がこられてやるやり方が、正しいと思われてるの?」
玉川「いや、それは組織動員とかだったらどうかなと思うけど、一般の人でも安倍総理のやり方に対しておかしいと思ったら、目の前にいたら『おかしいじゃないか』っていうふうな人が出てくるのは自然だと思う」

玉川徹は「上から目線」ではない、庶民目線で権力批判している

 しかも、玉川氏がこうした舌鋒鋭い批判を繰り出すのは、相手が強者や権力者だったとき、弱者の立場に立って行政の問題点を指摘するときがほとんどで、芸能人の不倫など、バッシングに丸乗りして偉そうに説教をすることなど、まったくない。むしろ、ヒステリー的な論調を抑えている。

 たとえば、ベッキーの不倫騒動のときは、「だめだとわかっていても、走ってしまうのが恋愛だ」という意味の発言をして、スタジオでひやかされたこともあったし、小室哲哉の騒動のときも「不倫というのは極めて個人的なもの、当事者同士の問題で、他人がどうこういう話ではない」「たとえばこういう報道があるとスポンサーに対して、抗議の電話があるという話も聞くが、過剰反応する人が全く理解できない。人の話で何をそんな怒っているんだろうというのが感想で、僕らを含めたテレビのコメンテーターが視聴者におもねる姿勢を見せることが許せないみたいな空気を増幅させているのではないか」と語っていた。

 これのどこが「上から目線」だというのか。上から目線というのは、御用学者の三浦瑠麗氏が、権力者や富裕層・支配層を擁護、あるいは“神の視点”に立ってどっちもどっちと言って一般市民の愚かさを糾弾するような、そういう物言いのことだ。玉川氏は逆で、弱者の側、庶民の側に立ち、力の強い者、理不尽な権力者を批判しているだけなのだ。

 ところが、ネトウヨは、忖度に屈せず、安倍政権に対してダメなものはダメと言い続ける玉川氏の存在が我慢ならないようで、毎朝のように「偉そう」「上から目線」「頭おかしい」などと激しい攻撃を繰り広げてきた。

 いや、ネットだけではない。御用マスコミの間からも、玉川氏への攻撃が出てきている。2018年4月、財務省の福田淳一事務次官によるテレ朝女性記者へのセクハラ問題に関し、テレ朝の会見のなかで、読売新聞の記者が玉川氏の姿勢を批判する質問があった。

読売新聞記者の玉川批判にも毅然と反論

 しかし、このときも翌日の放送で、玉川氏は毅然と反論している。

玉川「読売新聞記者から、ようするに、私は会社の姿勢・立場を内外に伝えるべき立場なのに、みたいな質問があったらしいんですけど、誤解されていると思うんで」
羽鳥「会社の姿勢を内外に伝える社員でありコメンテーターという立場なのに、ちょっとスタンスが違うんじゃないの、そんな奔放な発言をしているのはどうなんでしょうかっていう質問があって」
玉川「私のミッションは、会社の立場や姿勢をここで伝えることがミッションじゃないんですよ。会社から与えられているミッションていうのは、個人として発言しなさいと。で、結果として、それが多様な視点を提供するようなかたちに番組がなりなさいというのがミッションなんですね。だから、私は会社の立場を代弁するために、ここに座っているんじゃないんです。だから、読売の記者の方、誤解されてるんで、違いますよ、そこはね」
羽鳥「社員ではあるけれども、会社の意見を言う立場ではないと」
玉川「違います、違います。それ、テレビ観てる方はみんなわかってると思いますよ。読売の方はたぶん番組観たことないんだと思うんですけど。たぶんネットなんかに上がったのを見て質問されたんだと思いますけど。まあ、番組観てから質問してくださいね」

 おそらく、今回、日テレの『ものまねグランプリ2018』で神無月が「うざい」「上から目線」という言葉で玉川氏をいじったのも、こうしたネットや御用マスコミの空気を反映したものだろう。

 もちろん、冒頭でも言ったように、玉川氏も言論人としてメディアに出ているのだから、バラエティなどでいじられるのは当然だし、たかだかモノマネ番組のネタのことを批判するのが野暮だということもわかっている。

 しかし、それでもやはり、玉川氏のことを「上から目線」という指摘はまちがっているということだけは言っておきたい。ジャーナリズムのあるべき姿勢をまっとうしている玉川氏が「うざい」とされるような、いまの日本のマスコミのほうがはるかに異常なのである。

最終更新:2018.12.26 12:27

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