松本人志が上原多香子問題で「自分に何かあったら逃げない」と宣言、ならばオリラジ中田と生討論したらどうか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
matsumoto_01_140827.jpg
『ワイドナショー』番組HPより


「えー、本番、ギリギリ前ぐらいにカットしていいですかってきて。オンエアの。いやいやいや、え、なんでなんで?」
「だから、えー、フジテレビにとってマイナスなニュースもやっぱりやっていかなアカンと思うし、吉本のなんかのそういうね、不手際のニュースでもやっぱりやっていかなアカンし、もちろん自分になんかあったときは、逃げずにコメントしないといけないし」

 20日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ)で、松本人志が上原多香子の不倫疑惑のくだりをカットされたことを告白。こんな決意を語ったことがネットで喝采を浴びている。

 たしかに、松本の言うように、上原の不倫問題をめぐるテレビ局の姿勢はあまりに露骨だった。昨年のベッキー不倫から、最近の斉藤由貴の不倫まで、芸能人の不倫をあれだけ大々的に報じていたワイドショーが、今回、上原についてはまったくといっていいほど報道しなかったのだ。松本は『とくダネ!』はやってたのに」と言っていたが、『とくダネ!』も遺書の存在など不倫疑惑の詳細には触れず、むしろ騒動による上原の心労や活動休止を報じただけだった。

 この沈黙の理由はもちろん、上原が所属するライジングプロダクションが、芸能界のドン・周防郁雄氏率いるバーニングと関係が深く、芸能マスコミにとってタブーになっているためだ。

 本サイトは不倫を道徳的に糾弾する風潮にくみするつもりはないが、しかし、弱小事務所のタレントは犯罪者扱いする一方で、バーニングやジャニーズ事務所所属であれば、不倫はもちろん犯罪紛いの不祥事でも扱わないというテレビのワイドショーやスポーツ紙のダブルスタンダードは、あまりにもひどいと思う。

 そういう意味では、松本の指摘は至極真っ当だし、大手芸能プロに所属するタレントのスキャンダルがどのように葬られるのか、具体的なやりとりを地上波のメジャー番組で明かしたことも、意味があると言えるだろう。

 しかし、一方で、松本が大見得を切ったように、これから『ワイドナショー』が大手芸能事務所のスキャンダルに切り込み、松本や吉本にとってマイナスなニュースをきちんと取り上げるとはとても思えない。というか、今回の発言はそもそも、松本のアリバイ的ポーズにすぎないのではないか。 

レコ大買収、松潤二股、森友問題で率先して自主規制してきた松本

 なぜなら、松本は以前にも大手芸能事務所タブー問題についてふれていたが、その後も、何も変わらなかったからだ。

「ネットで散々、あの上位に上がっているのに、ワイドショーでは一切扱わない。この違和感は、もうあの、テレビ業界の人たちも、もうそろそろ気づいてほしい」

 松本は今年元旦の放送で、こんな発言をしてやはり喝采を浴びた。しかし、この発言の直前には、三代目J Soul Brothersのレコード大賞受賞をめぐって周防郁雄社長率いるバーニングの買収工作を「週刊文春」(文藝春秋)が1億円の請求書付きでスクープしたが、『ワイドナショー』はこの問題を1秒も流していないし、松本も一切コメントしなかった。

 また、同じく昨年末には、嵐・松本潤がAV女優の葵つかさと二股交際していたことを「週刊文春」がスクープ。ネットでは年が明けても大きな話題になっていたが、これも『ワイドナ』は一切無視し、松本も完全沈黙を守った。

 この間、松本がこうした大手芸能プロの問題を口にしたのは、せいぜい、バーニング系列のレプロエンタテインメントに所属するモデル・マギーの不倫をテレビが一切扱わず、『ワイドナ』でもスルーしていたときに「それよりマギーの話を」とひと言だけギャグとしてぶっ込んだくらいだろう。ちなみに、マギーについては名前を言っただけで、「不倫」とも「バーニング」とも言っていない。

 また、松本が率先して報道させなかったとしか思えない案件もあった。それは、安倍首相や維新の会、松井一郎大阪府知事がかかわった、森友学園問題だ。3月、ほかのワイドショーや情報番組があれだけ盛り上がっていたのに、『ワイドナショー』はなかなかこの問題を取り上げようとしなかった。何週か後にようやく取り上げたが、番組後半に短く、申し訳程度に扱っただけ。今回、上原問題の議論のなかで、ゲストのヒロミが「テレビは都合の悪いネタはほかのニュースと一緒にVTRだけ流してスタジオコメントなしにすることもある」という旨の指摘をしていたが、『ワイドナ』も森友問題を「VTRだけ」でしのいだ週もあった。東野は上原問題で「報道しない自由」なるネトウヨ用語を使っていたが、『ワイドナ』の森友問題への扱いこそがまさに「報道しない自由」としか思えないものだった。

 しかし、『直撃LIVEグッディ!』や『バイキング』を見てもわかるように、フジテレビで森友問題を扱うことがタブーだったわけではない。にもかかわらず、『ワイドナ』がこんな不自然な対応を見せたのは、安倍首相の熱烈な支持者で、大阪万博アンバサダーに就任して松井府知事とも関係ができた松本が扱うことを嫌がったためではないかといわれている。

オリラジ中田には一切コメントせず逃亡、吉本が謝罪要求

 さらに、決定的なのは、松本批判をしたオリエンタルラジオ・中田敦彦の問題だろう。この問題は、「日本のお笑い芸人は権力批判ができない」「日本のお笑いはオワコン」とツイートした茂木健一郎が『ワイドナショー』に出演して、松本に謝罪をしたことを中田が批判したもので、当然、同番組で大きく取り上げるべきテーマだった。しかし、この問題は一切扱われることなく、松本もひと言も口にしなかった。

 以前、『白熱ライブ ビビット』でベッキーを批判した中田を、『バイキング』で雨上がり決死隊の宮迫博之が批判した際は、いずれも他番組での話だが『ワイドナショー』でも取り上げ松本もコメントしていたのに、この沈黙。どう考えても、都合が悪いから逃げたとしか思えない。しかも、その後、吉本興業が裏で中田に松本へ謝罪するよう圧力をかけていたことも判明している。

 松本は今回、「もちろん自分になんかあったときは、逃げずにコメントしないといけない」とカッコよく宣言していたが、実際にやってることはまったく逆なのである。

 いや、中田のケースだけではない。松本はこれまでも、自分への批判やスキャンダルは「逃げずにコメントする」どころか、それこそ事務所の力を使って封じ込めてきた。松本の所属する吉本興業はジャニーズやバーニングのように、なんでもかんでもタレントの批判やゴシップを圧力で潰す体質ではないが、こと松本の問題については別。それこそ、テレビやスポーツ紙はもちろん、エロ本や実話誌レベルの悪口に対しても抗議をしてくることで有名だ。

 その結果、松本人志は過去のゴシップをほじくりかえされることもなければ、プライベートの家族生活を覗き見されることもない。『ワイドナショー』でこれだけ強者の論理を振り回してもマスコミでは誰からも批判されることはない。事務所のおかげで、松本自身もジャニーズやバーニング並みのメディアタブーになっているのだ。

 しかも松本の場合、自身への批判は封殺する一方、後輩芸人たちのスキャンダルや不祥事は積極的に取り上げ、辛辣にコメントすることで、吉本興業はタブーではない、自分は吉本のスキャンダルもちゃんと取り上げるという印象をつくりだしているから、より悪質ともいえる。

松本の発言は自分のメンツを守るためのアリバイにすぎない

 そんな松本が芸能事務所タブーをエラソーに批判する資格があるのか。というか、そもそも、松本は本気で芸能事務所タブーを打破しようなんて考えちゃいないだろう。

 実は前回、テレビが大手芸能プロのスキャンダルを扱わないということを批判した際も、松本が強調していたのは「ワイドショーに出演するコメンテーターのタレントが一番損する」ということだった。テレビ局のせいで自分が恥をかかされたことに怒っていただけなのだ。 

 今回も同じだ。おそらく、ネットで「テレビはなぜ上原多香子の不倫ネタを扱わないのか?」という声が高まっているのを目にし、自分も同じように批判されるのがイヤで、エクスキューズ的にこの問題を扱いたかっただけではないのか。

 事実、松本は威勢良くフジテレビを批判していたが、上原不倫が扱えなかった本当の理由、ライジングとバーニングの圧力についてはひと言もふれていない。結局、松本は自分で率先して自主規制しておきながら、テレビのせいにして被害者のように語っているだけなのだ。

 にもかかわらず、今回の放送をめぐって、ネットでは「さすが、松ちゃん」などと松本を称賛する声があふれている。

 しかし、権力におもねり弱者をいじるこの芸人の本質はそんなかっこいいものじゃない。もしも松本が本気で芸能マスコミの理不尽を本気でただす気があるというなら、まず、オリラジの中田をゲストに呼んで、生討論するべきじゃないのか。それをせず、何を言ったところで、他人に厳しく自分に甘いダブルスタンダードの批判は免れない。

最終更新:2017.12.07 04:56

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

松本人志が上原多香子問題で「自分に何かあったら逃げない」と宣言、ならばオリラジ中田と生討論したらどうかのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ワイドナショー上原多香子不倫本田コッペ松本人志の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 『ミヤネ屋』でフェイク 文在寅攻撃の急先鋒・武藤元韓国大使の正体!
2 元AKB48大島麻衣の“嫌韓ネトウヨ”への反論がカッコいい
3 テレ朝『ワイド!スクランブル』が「旭日旗」の極右デマ拡散
4 東山紀之が『旅サラダ』で菅官房長官の名前出し神田正輝も最敬礼
5 伊藤詩織さんをカルバン・クライン出演に称賛の声! 
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 産経新聞が社員の1割をリストラ
8 旭日旗問題で國村隼の発言は正論だ! 
9 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
10 ネトウヨ高須院長に息子が苦言!
11 停電続く千葉台風被害を放置し続ける安倍政権の冷酷
12 NGT山口真帆が秋元康と指原莉乃に謝罪の謎!
13 上田晋也の番組で東国原英夫と千原せいじが日韓問題への無知晒す
14 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
15 玉川徹が「嫌韓本じゃない」とお詫びした本はやっぱり嫌韓本
16 ウーマン村本がよしもと社長からの圧力を激白!
17 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
18 杉村太蔵はこずるいヤツだった!
19 自民党がネトサポに他党叩きを指南
20 安倍首相が補佐官人事でヒトラー並み側近政治、今井秘書官、木原稔…
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄