トランプと安倍は気が合う? 一体化して戦争に突き進む恐怖、トランプリスクを利用し9条改正に動く危険性も

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上・ドナルド・トランプTwitterアカウントより/下・安倍晋三公式サイトより


 ドナルド・トランプが第45代アメリカ大統領に就任することが決まった。日本のマスコミは選挙戦中から当確までずっと「米国は日本を守ってくれなくなる」と“トランプ恐怖”を煽り続けたが、本サイトが一昨日の記事で伝えたように、これは戦後日本の「対米従属」を抜け出す最大のチャンスである。

 トランプが「在日米軍費用をもっと負担すべきだ」「負担しなければ撤退する」と言ってくるなら、リスクの塊である米軍基地を日本に置かせておく必要はない。「金は積まない、撤収してくれ」。そうはっきりとトランプに突きつければいいのだ。

 だいたい「アメリカが有事の際に日本を守ってくれなくなる」という不安を抱くこと自体がナンセンスだ。なぜなら、そもそもアメリカは日本防衛のためでなく、中国やロシアへの牽制のため、つまり「自国の利益」のために日本に基地を置いているに過ぎないからだ。

 対米従属派が念仏のように繰り返す日米同盟=日米安保条約も、実は「アメリカが日本の危機に対し自動的に防衛を行う」という規定は条文上どこにも明記されていない。ただ、その第5条で〈自国(註:日本とアメリカのこと)の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危機に対処するように行動する〉とされているだけである。ようは最初から、仮に日本が攻撃を受けたとしても、アメリカにとって「共通の危機」ではないと判断されればそれまで、とも解釈できるのだ。

 むしろ、駐日米軍の存在は日本にとって最大のリスクである。沖縄の人たちが苦しめられている騒音や安全上の問題はもちろん、先制攻撃の能力を持つ米軍基地があることで他国からの標的となりうるのである。

 繰り返すが、米側が「日本が米軍駐留費を全額支払わなければ、撤収させる」と言うのなら、断固として米軍も基地も送り返せばいい。そう考えると、トランプ大統領の誕生は、日本側が対米従属を断ち切れる千載一遇の機会なのだ。

 しかし、その“戦後最大のチャンス”を前にして、日本には一番の障壁がある。それは日本の首相、安倍晋三だ。

 トランプ当選を受けて、安倍首相はさっそく「日米同盟は普遍的価値で結ばれた揺るぎのない同盟」などと言って逆に日米安保の強化をアピールしている。おそらくこのままいけば、自立をするどころか、7000億円と言われる米軍駐留費負担の大幅増を呑み、対米従属を続ける可能性はかなり高いと言わざるをえない。いや、それどころか、トランプのアメリカと一体化して、戦争に突き進んでいくことだって十分にありうる。

 実際、トランプは北朝鮮や中国に対する外交は融和路線をとると見られているが、他方、イスラム教に対する差別言動、排外主義は隠そうとしない。その反発から米国内でテロが起き、そして、トランプがこれに対する報復戦争を始めるとの予測もある。また、トランプの対中東政策は先行き不透明としか言いようがなく、たとえばイスラム国(IS)に対する軍事的手段を強め、全面戦争に発展する可能性も決して低くない。

 こうした事態が勃発したとき、安倍政権は嬉々として集団的自衛権を行使し、戦争に参加するだろう。

 そもそも、永田町関係者の間では、安倍首相とトランプはかなり相性がいいのではないか、という観測も流れている。

「トランプの当選で官邸はかなり動揺していますが、一方で『安倍さんはトランプと気が合うのではないか?』とも囁かれている。まあ、オバマをあれだけ毛嫌いし、逆にロシアのプーチンとは仲睦まじいのを見てもわかるように、安倍首相はトランプのようなタイプは嫌いではないでしょう。反知性主義同士というか(笑)。大統領就任からしばらくすればトランプも対日政策の軟化を示し、むしろ安倍首相と意気投合するんじゃないか。そんな見方がこぼれてくる」(全国紙官邸担当記者)

 中東で戦争をはじめトランプが「シンゾウ、オレと一緒に戦ってくれ」と声をかけ、「もちろんだ、ドナルド」と安倍首相が返す。そんなシーンだってありうるのだ。

 いや、それだけではない。トランプによって人権無視、差別主義丸出しの政治が世界的な潮流になり、それによって正当化された安倍政権の反人権的な政治姿勢はさらに、エスカレートしていくだろう。

 そして、最悪なのが、安倍首相がトランプのアメリカに従属しながら、お得意の二枚舌で、国内では“トランプ恐怖”を利用し一気に9条改憲にもっていく、という筋書きだ。すでに永田町ではトランプ当選をうけて、年明けから4月頃にかけて安倍内閣が「憲法改正」を掲げて解散に踏み切るのではないかとの観測も流れ始めた。トランプによる安全保障の不安を煽りながら「自己防衛」の必要性を打ち出し、憲法9条を争点にする可能性があるというのだ。

 そして言うまでもなく、安倍が9条という歯止めをなくしてしまえば、トランプ政権下で懸念されるアメリカの対テロ戦争や中東戦争に、日本国民がさらに巻き込まれやすくなるのは必至だ。

 こうした“最悪のシナリオ”を回避するためにも、私たちは“トランプ恐怖”の本質を見極め、これを利用しようとする安倍政権の動きを注意深く見ていかなくてはならない。真の“恐怖”は、アメリカではなく、永田町に居座っているのである。
(エンジョウトオル)

最終更新:2016.11.10 09:44

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