偽物をぶっ潰す…復活のDA PUMPがEXILEを挑発する好戦的発言を連発

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avex「DA PUMP Official Website」より


 現在のミュージックシーンで、“ダンス&ボーカルユニット”といえば、EXILEファミリーが思い出されるだろう。EXILEを筆頭に三代目J Soul BrothersやE-girlsなど、紅白歌合戦にも3組を送り込むなど、ジャニーズやAKBグループと並ぶ一大勢力となっている。

 そんなEXILEファミリーに、真っ向から立ち向かおうとするグループが、今年ひっそりと復活を果たした。それはDA PUMPだ。

 DA PUMPは、1996年に沖縄出身のISSAら4人で結成。97年にm.c.A・Tのプロデュースでデビューすると、98年に『Rhapsody in Blue』で紅白歌合戦に初出場し、以降5年連続で出場。90年代後半から2000年代初頭の音楽シーンで大活躍した“ダンス&ボーカルユニット”だ。

 しかし、2005年にメンバーのSHINOBUが飲酒運転で逮捕され、翌06年に脱退。07年にはYUKINARIが元タレントの西田夏との離婚調停中であることが発覚(10年に離婚)。さらには、西田がテレビ番組でYUKINARIの家庭内暴力を告白するということもあり、08年に脱退し、グループ存続の危機に見舞われたのだ。

 そして、08年12月に新メンバー7人を加入し再始動。その後、メンバー2人が脱退し、7人体制でグループ活動を続けていたが、ここでまたトラブルが発生。12年に唯一のオリジナルメンバーであるISSAが、女優の福本幸子と婚約中だったにも関わらず、AKB48(当時)の増田有華とのお泊りデートを週刊文春にスクープされたのだ。この件で、増田はAKB48としての活動を辞退することとなり、DA PUMPも1年間ほど活動自粛となってしまう。

 2000年代中盤以降、トラブルと大幅なメンバーチェンジで、まともに活動できなかったDA PUMPだが、今年2月からイオンなどの全国15箇所のショッピングモールを回るツアーを開始。本格的に活動を再開したのだ。

 ショッピングモールツアーとはつまり“ドサ回り”だ。買い物客を相手に、パフォーマンスを披露し、音響設備が整っていないことも多い。かつて紅白に5年連続出場したグループが、駆け出しの新人同様の扱いで、地道な活動に汗を流しているのだ。

 このショッピングモールツアーについて、ISSAは「CD&DLでーた」(KADOKAWA)14年12月号でこう話している。

「周りからいろいろ言われたけど、“だから何なの?”って思ったし、それ以上に“楽しいなぁ”って思うことの方が多かったんですよね」

 充実した活動ができていることは間違いなさそうだが、かつての華々しい活動とはかけ離れた現状に対する雑音も多そう。ある音楽関係者はこう話す。

「DA PUMPの現在のメンバーはダンスのスペシャリスト揃いで、実力は本当に申し分ない。たとえば、EXILEファミリーと比べても、もちろん負けないし、単にダンスのスキルだけなら、DA PUMPのほうが上だという声も多い。EXILEが国民的グループになって、自分たちがドサ回りをしている現状に、DA PUMPのメンバーたちはまったく納得できてないはずです」

 そんな状況を怒りをぶつけるがごとく、DA PUMPのメンバーたちは、インタビューでかなりライバルたちを意識した発言を繰り返しているのだ。音楽専門誌「OUT of MUSIC」(シンコーミュージック・エンタテイメント)vol.34では、メンバーのYORIから、こんな発言が飛び出している。

「普通歌う人と踊る人って、結構セパレートしちゃうんですけれど、ISSAくんも踊れるし、僕たちもセパレートせずに一つとして活動している。他にはない形を、僕たちでちゃんと提示できたらいいな、とは思っています」

 歌う人と踊る人がセパレートする、というのは、基本的に歌うだけのボーカリストと踊るだけのパフォーマーが完全に分かれているEXILEを意識した発言であることは容易に想像がつく。このインタビューでは、ほかのメンバーからも、興味深い言葉が出てくる。

「こんなにいろいろなジャンルのダンスが見られるライヴって、そうそうないと思うんですよ。そこが唯一無二のグループだから」(DAICHI)
「たぶん、自分たちはつねに本物と呼ばれるものを追いかけている気がするんです」(KENZO)

 まるで、自分たちのダンスこそが唯一の“本物”で、それ以外は偽物であるかのような発言だが、あながち間違いでもないとの声も。前出の音楽関係者の意見だ。

「DA PUMPはいろんなジャンルのダンスが踊れるメンバーが集まっているので、本当に唯一無二なパフォーマンスといえるかもしれない。一方、EXILEファミリーの場合は、ダンスに詳しくない層にも向けられているので、比較的わかりやすいパフォーマンスが多く、プロからはレベルが低いと見られることもある。EXILEファミリーは偽物というわけではないですが、必ずしも“本格的”というわけではもないのかもしれません」

 さらに「女性セブン」(小学館)14年11月27日号では、KENZOが「本物を追求して、面白くないダンスをぶっ潰していきたい」と、かなり好戦的な発言もしている。

「KENZOはダンスの世界三大大会の1つと言われる『EURO BATTLE』で2年連続優勝を果たした実力者。面白くないダンスをぶっ潰すというのは、冗談でもなく本音だと思いますよ」(前出・音楽関係者)

 ライバル心をむき出しにするDA PUMPは、10月に3年半ぶりとなるシングル『New Position』を発売。10月20日付のオリコン週間シングルランキングでは、約4000枚の売り上げで初登場11位という結果となった。

 一方、EXILEの最新シングル『NEW HORIZON』の初動売上枚数は、約14.8万枚(8月4日付オリコン週間シングルランキング初登場1位)。そういう意味では、DA PUMPはまだまだEXILEの足元にも及んでいないというのが現実。果たして、DA PUMPの“本物のダンス”が、EXILEをぶっ潰す日はくるのだろうか…。
(田中ヒロナ)

最終更新:2014.12.10 11:08

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