文書改ざんでマツコ・デラックスが安倍首相の独裁に原因がある、と指摘!「権力を一人の人間にもたせてはいけない」

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『5時に夢中!』(TOKYO MX)ホームページより


 連日報じられている財務省による公文書改ざん問題。ご存知の通り、改ざん前の文書には、安倍昭恵夫人と安倍首相の名があったことも明らかになり、いよいよ、安倍官邸の改ざん関与はほぼ確実になった。

 ところが、麻生太郎財務相は「問題の最高責任者は理財局長の佐川」と言って罪を被せ、安倍首相にいたっては、まるで他人事のようにこう言い放った。

「なぜこんなことが起きたのか、全容を解明するため、調査を進めていく」

 こんな言い逃れで誰が納得するのかといった状況だが、そんななか、昨日12日放送『5時に夢中!』(TOKYO MX)でマツコ・デラックスが、この問題について発言をした。

「財務省に入られてる方なんて、国家(公務員)一種を通ったなかでも、相当なエリートの人たちが行く省庁なわけだから、書き換える、書き換えないっていう話なんておそらく、よっぽどのことがなければ、こんなアホなことはしない人たちだと信じたいわけですよ」

 マツコはまず、こうした分析を口にした後、以下のように続けた。

「これが本当なんだとするならば、それにいたるまでの間に、彼らのプライドだったり、ポリシーだったりっていうものも、もはや骨抜きになってしまっているぐらい、霞が関に対して、政権というか、安倍さんが、ものすごい力をいまもっているっていうことの象徴的な出来事だと思うのね」
「思うのは、権力っていうものを、やっぱり一人の人に圧倒的にもたせてはいけないっていう」

 ようするに、この改ざんが安倍独裁体制の結果だと指摘し、安倍首相への権力集中に警鐘を鳴らしたのだ。

 もちろん、マツコのコメントは、いま現在、まともな感覚の人全員が思っていることで、別に過激なことを述べたわけでもなんでもない。

 しかし、現在のテレビでは非常に貴重なものだ。決裁後の公文書を書き換えさせるという前代未聞のスキャンダルで、これまで安倍政権に萎縮していたワイドショーもさすがに政権を批判的に扱わざるを得なくなっているが、それでも、芸能人コメンテーターから安倍首相に対し、直接、責任を問うようなコメントが出されることはない。せいぜい「もっと上からの指示があったんじゃないか」と口にするのがやっとだ。

 そんななか、『5時に夢中!』とはいえ、安倍首相の独裁体制に最大の原因があることを指摘したマツコはさすが、というべきだろう。

安倍首相に物申してきたマツコ 「安倍ちゃんは馬鹿の象徴」発言も

 マツコはこれまでも、ことあるごとに安倍首相の政策や強権的な振る舞いに批判的な目を向け続けてきた。

 たとえば、リオデジャネイロオリンピック閉会式における「安倍マリオ」については、「突き抜けていないよね。恥ずかしいんだったらやるんじゃないよ! すぐ脱ぐんだったらやるな、断れって話。ヒゲもないし中途半端」(16年8月22日放送『5時に夢中!』)と語っている。

 また昨年、「国難突破解散」などと称して、どう考えても森友・加計問題から逃げを打つための解散が行われた際には、「安倍ちゃんなんてもう馬鹿の象徴じゃない? あれ、もうさ。あれぐらいのさ、アホな人じゃないと、多分あんなことやれないと思うんだよね。この時期に解散とか、普通の神経だったら言えないじゃん?」(17年10月2日放送『5時に夢中!』)と徹底的に批判した。

 最近でも、男子フィギュアスケートの羽生結弦選手に対する時期尚早な国民栄誉賞授与に対し「私が若かった頃に比べると、ちょっと国民栄誉賞の価値は下がったかなっていうのは、すごく感じる」として、第二次安倍政権発足以降に国民栄誉賞を連発し過ぎていることを問題視。さらに、羽生選手やスピードスケートの小平奈緒選手が金メダルを獲った直後、安倍首相がカメラを入れたうえで祝福の電話を入れた一連の出来事を指摘しながら「それはちょっと国民栄誉賞だけじゃなくて、スポーツの政治利用が過ぎてはないかなというのは感じるよね」(18年3月5日放送『バイキング』/フジテレビ)とも語っていた。

 このように、マツコは他のタレントコメンテーターが安倍首相の力を恐れて萎縮しているときも、批判すべきときは常に批判的なコメントを発してきた。決して、現在の安倍政権の劣勢に乗じて鬼の首を取ったかのようにキツい言葉を浴びせているわけではないのだ。それだけに、今回のマツコの言葉は説得力がある。

 いま現在、私たちの目の前で起きていることは、民主主義の根幹そのものが揺るがされている異常な事態である。政権にここまでの振る舞いを許した責任の一端は、言うまでもなくメディアにもある。

 安倍政権はこの期に及んでも、安倍昭恵夫人の国会招致を拒否する考えを示し、自分の責任にほおかむりしたまま逃げ切りをはかっている。この状況に対して徹底的な批判を加えることができるのか否か。各メディアの矜持が問われている。

最終更新:2018.03.13 12:59

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