「文化の日」が「明治の日」に変えられる? 安倍首相と日本会議が推し進める明治=大日本帝国復活キャンペーン

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
「文化の日」が「明治の日」に変えられる? 安倍首相と日本会議推し進める明治=大日本帝国復活キャンペーンの画像1
「明治の日推進協議会」ホームページより

 きょうは「文化の日」だ。1946年のこの日に現在の日本国憲法が公布され、その2年後、憲法の精神に基づいて「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日として文化の日は生まれた。

 しかし、そうした「文化の日」の考えを全否定するような動きが、近年広がっている。本サイトで繰り返し批判しているが、「文化の日」を「明治の日」に変えよう、というものだ。

 きょうは明治天皇の誕生日であり、戦前の1926(昭和元)年に「明治節」が制定された。「明治の日」に改めようと祝日法改正を目指す団体「明治の日推進協議会」は〈明治時代を振り返ることを通じて国民としてなすべきことを考える契機にした方が良い〉と主張している。

 同団体が10月29日にマスコミをシャットアウトし衆議院第二議員会館でおこなった集会には、稲田朋美・元防衛相、“生産性”発言の杉田水脈衆院議員、衛藤晟一首相補佐官、ちびまる子ちゃん映画や前川喜平・元文科事務次官授業への圧力で知られる赤池誠章参院議員といった安倍首相に近い極右議員や、櫻井よしこ氏ら安倍応援団の論客が参加。櫻井氏が「戦後確かに平和で豊かになったが、日本人としての価値観を忘れてきた。明治の日を制定することで、気高さと雄々しさがあった世界に誇る明治の原点を思い返すことができるようになる」(同団体HPより)などと語り、稲田元防衛相や杉田衆院議員らも祝日法改正実現に向け意気込みを語った。

 ちなみに、同団体は2016年11月1日にも国会内で集会をおこない、自民党から安倍首相に近い議員ら12人が駆けつけているが、朝日新聞によれば、参加した自民党議員はこんな発言を披露していた。

「神武天皇の偉業に立ち戻り、日本のよき伝統を守りながら改革を進めるというのが明治維新の精神だった。その精神を取り戻すべく、心を一つに頑張りたい」(稲田朋美元防衛相)
「神武創業の原点にしっかり立脚した『明治の日』を実現していくことが、日本人の精神の独立につながると確認している」(高鳥修一衆院議員)

 神武天皇が実在したと本気で考えているのだろうか。読むだに頭がクラクラしてくるが、これこそが安倍政権の目指す国家像なのだろう。それは、戦後日本を否定して、明治憲法下の日本へ戻すということだ。

 数々の侵略戦争によって多くの国の人間の命と自由を奪い、日本自体も滅亡の危機に追い込んだ「大日本帝国」を取り戻したいとは正気の沙汰とは思えないが、こうした明治日本への憧憬、回帰願望は単なる懐古趣味と笑っていられる状況ではない。実際に、「明治を取り戻す」動きが本格化しているからだ。

 とりわけ今年は明治維新150年にあたることから、年頭所感、1月の施政方針演説、総裁選の出馬表明……と安倍首相は隙あらば“明治礼賛”を繰り返してきた。

 その最たるものが、10月23日に政府が開いた「明治150年式典」だろう。安倍首相は、こんなふうに明治礼賛一色の式辞を披露してみせた。

「近代化への道のりは、大きな危機意識の中で始まりました。当時、技術に先んじる列強が植民地支配を進め、その波がアジアにも押し寄せていました。国力に後れを取っていた我が国は、正に国家存亡の危機に直面していたと言っても過言ではありません」
「明治の人々が、勇気と英断、たゆまぬ努力、奮闘によって、世界に向けて大きく胸を開き、新しい時代の扉を開けたことに想いをはせながら、私たちは、この難局に真正面から立ち向かい、乗り越えていかなければならないと思います」(首相式辞より)

 明治新政府の中心となった長州の末裔である安倍首相は、明治維新は国家存亡の危機から救ったと胸を張り、その精神を礼賛し現代社会に注入すると力を込める一方、帝国主義のもとで行った侵略戦争などは完全にネグっている。

 言うまでもなく、明治の日本=大日本帝国は、天皇を神と崇め、国民は天皇のために命を捧げることを強制される絶対君主制国家だった。人権は著しく制限され、貧困者や女性の参政権も認められず、身分制も根幹は解消されないまま。富は財閥と大地主に集中し、庶民は徹底的に搾取された。また、対外的には帝国主義国家として、数々の侵略戦争を引き起こし、多くの国の人間の命と自由を奪った。しかも、この体制はその後、80年以上にわたって続き、「神国日本」というカルト的な思想によって日本自体も滅亡の危機に追い込んだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

「文化の日」が「明治の日」に変えられる? 安倍首相と日本会議が推し進める明治=大日本帝国復活キャンペーンのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三文化の日日本会議明治150年明治の日編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 三浦大知が歌う歌は天皇皇后の沖縄への想い
2 沖縄県民投票“不参加”指南の背後に安倍官邸の存在か!
3 稀勢の里「ナショナリズムのアイコン」の相撲人生
4 三浦瑠麗が松本人志の悪質セクハラ発言を「問題ない」と擁護
5 DA PUMPがEXILEに挑戦状
6 安倍応援団やネトウヨの「バッシング」を検証!!
7 “バンクシー”のネズミはOKで安倍首相の顔写真にヒゲはNG?
8 つんく♂が秋元のメンバー差別に
9 戦争専門家が集団的自衛権の嘘を指摘
10 古市憲寿「平成くん、さようなら」と「終末期医療打ち切れ」論
11 竹田恒泰が父の五輪汚職捜査に「フランスは皇室がないからひがんでる」
12 追悼!市原悦子が生前語った安倍政権への怒り、反戦の思い
13 国連も「組み体操」の危険性を指摘!
14 元旦朝生のウーマン村本は間違ってない
15 読売、産経の安保報道を池上彰が批判
16 沖縄2紙の記者を警察が拘束する暴挙
17 松尾貴史「日本を壊しているのは安倍さん」
18 収賄疑惑の甘利大臣がバンダイとも
19 きゃりーの本命は?肉食手越vs草食深瀬 
20 櫻井よしこは嘘つきだ!小林節が告発
1安倍首相が辺野古の土砂投入で「サンゴを移した」と大嘘
2追悼!市原悦子が生前語った安倍政権への怒り、反戦の思い
3クイーンのB・メイ辺野古署名に『ボヘラプ』鑑賞の安倍首相は…
4所ジョージが沖縄米軍基地反対ソング! 
5竹田恒泰が父の五輪汚職捜査に「フランスは皇室がないからひがんでる」
6ウーマン村本、ローラ…権力批判芸能人を排除する醜悪メディア
7安倍首相の“サンゴ移植した”嘘を追及しない本土メディア
8早野龍五・被曝論文に重大誤り!お墨付き与えた糸井重里の責任
9産経と菅官房長官が「辺野古赤土投入問題」追及の望月記者を攻撃
10安倍首相の改憲キャンペーンに松本人志、小藪千豊らが協力?
11 仏司法当局が東京五輪誘致汚職で竹田恒和JOC会長の捜査開始!
12日露外相会談の大失態を必死で隠す安倍政権
13 ゴーン前会長出廷で露呈した特捜部の無理スジ国策捜査
14 バカリズム、指原莉乃が外国人労働者問題で差別丸出し
15外務省が日米地位協定のウソ説明をコッソリ修正
16安倍政権の反韓煽動が酷い!「韓国へ渡航禁止」まで主張
17沖縄県民投票“不参加”指南の背後に安倍官邸の存在か!
18三浦瑠麗が松本人志の悪質セクハラ発言を「問題ない」と擁護
19“バンクシー”のネズミはOKで安倍首相の顔写真にヒゲはNG?
20三浦大知が歌う歌は天皇皇后の沖縄への想い

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄