『花子とアン』好調の裏に『まどマギ』!? その共通点とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
1405_hanakotoan.jpg
NHK連続テレビ小説花子とアンより


【おたぽる初出】(2014年6月)

 過去10年の朝ドラで最高視聴率と言われる前作『ごちそうさん』を上回り、7週を終えた今も視聴率21%超えをキープするなど、絶好調である現在放送中のNHK朝ドラ『花子とアン』。『赤毛のアン』を初めて日本で翻訳した村岡花子がモデルの、安東はなを主人公にしたこの作品は、彼女が幼少時から翻訳家を目指し、戦時中に『赤毛のアン』を翻訳するまでの半生を描いている。

 そんな『花子とアン』と、あの大人気アニメ『魔法少女まどか☆マギカ(以下、『まどマギ』)には、ある共通点があるという。朝ドラとアニメでは遠すぎて似ても似つかない気もするが、実はどちらも音楽を担当しているのが梶浦由記なのだ。梶浦ファンの中には『花子とアン』の作中で流れるBGMや仲間由紀恵演じる伯爵家の令嬢・葉山蓮子が登場するシーンで流れるシャララーンという効果音などを聞くと、「『まどマギ』を思い出す」という人も少なくない。

 朝ドラとアニソンというとミスマッチに感じる向きもあるかもしれないが、NHKとアニソンの関係は実は深い。前作の朝ドラ『ごちそうさん』でも、『カウボーイビバップ』や『創聖のアクエリオン』など、さまざまなアニメ・ゲーム関係の楽曲で活躍する菅野よう子が音楽を担当。紅白でも水樹奈々が出場するなど、民放の音楽番組では排除されていたアニソンに対しても、NHKは早くから門戸を開いていた。

 記憶に新しいところでは、昨年の紅白では『進撃の巨人』の主題歌を担当していたLinked Horizonも出場したが、その理由についてNHK関係者は「今年のアニメですごい売り上げの方ですし、アニメソングもひとつの音楽的ジャンルになっているので、評価をすべきだということで出ていただくことになりました」と語っている。アニソンに対するこうした姿勢が、看板番組である朝ドラへの登用にもつながっているのだろう。一大市場となっているアニメの人材を起用することで、彼らの勢いが朝ドラ人気も後押ししているのかもしれない。

 さらに音楽だけでなく、朝ドラではアニメ的な手法も取り入れているように思える。『花子とアン』で人気を博している蓮子は、典型的なツンデレキャラとしても話題に。また、『ごちそうさん』では、杏演じるめ以子の娘であるふ久の腐女子妄想が話題になったが、女学校を舞台とする『花子とアン』では、一部で"百合"展開に注目が集まっているようだ。

 たとえば、はなの同級生で、彼女を慕っている醍醐は、はなが徹夜で書いた脚本を蓮子に渡すところを見て、「わたくしより葉山様のことが好きなの?」と問いただす。そして、37話の冒頭、はなと蓮子が2人でしおりにペンネームを並べて書き、微笑み合うシーンでは、ナレーションで「はなの蓮子への友情は初恋にも似た感情でございました」と語られている。こういった描写を見て、百合妄想が広がったという人もいるのだろう。こんなふうに、最近の朝ドラでは百合、腐女子、ツンデレなど、オタクや当の腐女子に受けるキャラクター設定がちりばめられているのだ。

 最近の朝ドラでは、オタク受けキャラ、腐女子受けキャラに限らず、全体的にリアリティよりキャラクター性を重視した設定や演出が多く見受けられる。『花子とアン』では、花子の甲府の家族たちの顔が汚れすぎではと話題になっているが、登場人物たちをやりすぎなくらいわかりやすくキャラ立ちさせるアニメ的な手法で、観る側の印象に残りやすい作品に仕上げているのではないだろうか。

 各局のドラマが軒並み苦戦を強いられるなか、朝ドラだけが好調を保っていられる背景には、アニメの人材や手法を取り入れる柔軟さも関係しているのかもしれない。
(文/田口いなす)

最終更新:2014.08.14 07:55

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

連続テレビ小説 花子とアン Part1 (NHKドラマ・ガイド)

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

『花子とアン』好調の裏に『まどマギ』!? その共通点とは?のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。NHK朝ドラ魔法少女まどかマギカの記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 つるの剛士が「桜を見る会」問題で台風被災者をダシに安倍政権擁護
2 安倍首相の強気の裏にニューオータニ幹部との関係
3 安倍首相の総理在任最長でNHKが岩田明子解説でヨイショ特集
4 沢尻エリカMDMA逮捕を警視庁がTBS、文春に事前リーク!
5 韓国ベストセラー『反日種族主義』は日本のネトウヨ本そっくり
6 葵つかさが「松潤とは終わった」と
7 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
8 「桜を見る会」招待の基準は安倍応援団とワイドショー!
9 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
10 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
11 「桜を見る会」ケータリングは安倍首相、昭恵夫人のお友達の会社
12 安倍の成蹊時代の恩師が涙ながらに批判
13 即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客が
14 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
15 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
16 即位祭典“エンドレス万歳”に「怖い」の声!「天皇陛下万歳」の戦前回帰
17 「桜を見る会」で田崎史郎と産経が失笑のスリカエ詐術で安倍擁護
18 報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
19 上田晋也の番組で東国原英夫と千原せいじが日韓問題への無知晒す
20 安倍の「桜を見る会」言い訳が酷い!「長年の慣行」「ホテルが」
1久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄