プロデューサーがアイドルに過酷な試練を与える理由とは?

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あいまねっ!-Idol is money!?-』(一迅社/平山ひろてる)

【おたぽる初出】(2014年2月)

 重大発表としてモー娘。に森三中の大島美幸と黒沢かずこを加えた新ユニット「モリ娘。」の結成を発表したつんく♂。メンバーの猛反発をよそに、つんく♂は新たなフォーメーションダンスも開発し、「モリ娘。」内ではセンター争いも起こっているよう。また、指原莉乃の博多移籍や峯岸みなみの降格処分、"総選挙"というシステムを生み出したり、AKB48メンバーが過酷な試練にガチで挑戦するバラエティー、さらに今月24日には"大組閣祭り"を控えるなど、アイドルに対してさまざまな試練を課してきた秋元康。ももいろクローバーZの川上アキラ・マネージャーも、彼女たちをかわいいアイドルとしてではなくプロレス的な発想で売り込むし、『あまちゃん』の挿入歌を担当していたベイビーレイズは、今年武道館公演を果たせなければ解散という公約がある。こんなふうに、プロデューサーたちは常にアイドルに対して過酷な試練を課してきた。そして、1月18日に発売されたラノベ『あいまねっ!-Idol is money!?-』(一迅社)にも、「カネにならないアイドルはクビだ!!!」をモットーにする敏腕プロデューサー佐藤伸吾が登場する。 "鬼の佐藤"と呼ばれる伸吾が、アイドルビジネスのために政府が運営する二宮学園を舞台に、可能性だけを秘めた少女・西宮有紗をプロデュースしていくのだが、なぜプロデューサーはアイドルに過酷な試練を与えるのだろう?

 そもそも、今では2次元、3次元に関わらず、いろんなタイプのアイドルが溢れている。そのなかで、ただ見た目がかわいいだけではもはや生き残れないのだ。だから、いろんなことに挑戦できる人や自分の強みを見つける。あるいは、作り出す必要がある。そこで必要になってくるのが、試練だ。顔もスタイルも平凡なステータスだった有紗にとって、何が強みになるのか。逆に、弱点はなんなのか。それを知るためにも、佐藤は段ボール9箱分のティッシュを何日かかってもいいから全部配りきるというミッションを与えたり、いいというまでひたすら踊り続けさせたりする。ここで彼女の強みや弱点を知ると同時に、今後も目の前に立ちはだかる試練に耐えられるだけの力があるか見ているのだ。プロレス方式でメンバーの闘争心を煽る川上マネージャーに、YouTubeの公式チャンネルでスマイレージに公開ダメ出しをし、「解散させてしまうと楽なんで無理から頑張らせる」と言ったつんく♂。彼らも、アイドルたちの中からほかにはない魅力を引き出すために試練を与えているのだろう。

 また、アイドルには愛嬌が必要だが、そのためにも笑顔は必要不可欠。人は、「どんなに苦しいときでも、くじけそうなときでも、笑い飛ばせる奴に勇気をもらおうとする」もの。つらさを表に出さず、どんなときでも笑えるからこそ、アイドルなのだ。この力を身につけるためにも、やはりつらく、苦しい状況に追い込む必要がある。これは、努力してもなかなか身につけられないし、身につけるにも時間がかかる。しかし、有紗は「鬼の佐藤」と呼ばれる佐藤を見ても動じないし、どんな試練を与えられても、いつもきらきらとした笑顔を欠かさなかった。そんな彼女には、ありとあらゆる女の子を見てきた佐藤でも数値化できない「未知数の希望」があったのだ。AKB48のミーティングで「目の前に二つ道があったら辛い方へ進め」という名言を残している秋元も、そんなアイドルを育てようとしているのかもしれない。

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あいまねっ!-Idol is money!?- (一迅社文庫)

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