齊藤容疑者が出演した16年9月2日の『言論テレビ』(番組HPより)
スパコン開発を担うベンチャー起業「ペジーコンピューティング」社長・齊藤元章容疑者が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から助成金を騙し取った詐欺容疑で東京地検特捜部に逮捕された一件。本サイトは逮捕当日、このスパコンベンチャー社長が、準強姦を告発されている官邸御用ジャーナリスト・山口敬之氏の“スポンサー”だったことを報道し、事件の背景に官邸の関与があったのではないかという疑惑を指摘した。
山口氏と齊藤容疑者の関係はすでに「週刊新潮」(新潮社)17年6月15日号が記事にしていたものだ。同誌によると、両者は山口氏がTBSに在籍していた時代からの付き合いで、山口氏は生活の拠点としてきた永田町のザ・キャピトルホテル東急にある賃貸フロアの一室、〈月額賃料にして68万〜240万円で平均130万円〉を齊藤社長から提供され、去年5月に山口氏がTBSを辞めた際には、顧問のようなポジションを用意されていたという。
さらに、きょう10日付の朝日新聞朝刊もこの新潮報道を裏付ける記事を掲載した。山口氏の名前こそ出さなかったものの、斎藤社長が〈安倍政権の内幕を描いた著書があるフリージャーナリストとAIの研究財団を設立〉。〈千代田区の29階建てビルに自身の事務所を構え、斎藤容疑者側が家賃を負担していた〉と報じたのだ。
一緒に財団まで設立していたとは驚きだが、この話は前々から噂になっていた。
「山口氏がTBSに在籍していた頃から、すでにその噂はありました。朝日はおそらく特捜部の情報で書いたのでしょうが、噂を裏付けるかたちになりましたね」(TBS関係者)
齊藤社長はなぜ、スパコンは専門外の政治記者である山口氏にそこまで肩入れし、一緒に財団をつくったのか。それは、山口氏が安倍首相や麻生太郎財務相などの政権中枢に食い込んでいたからではないのか。
実際、齊藤社長は山口氏以外にも“安倍首相に近い保守人脈”と接点をもっていた。そのひとりが、安倍応援団の重鎮的存在で、ネット右翼から“保守の女神”などともてはやされている、ジャーナリストの櫻井よしこ氏である。