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下町ボブスレー問題でジャマイカバッシング! 背景に右派メディアと安倍応援団の「日本スゴイ」の虚妄

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下町ボブスレーオフィシャルブログより


 平昌五輪をめぐって、またしても“日本の恥”というべき騒ぎが起きている。例の下町ボブスレー問題だ。周知のように、この問題は、東京都大田区の町工場が集まり、ジャマイカ代表のボブスレーチームがオリンピックで使うソリを開発、無償提供していたのだが、平昌オリンピック開幕直前になってジャマイカのチームが、下町ボブスレー製ではなくラトビア製のソリを使いたいと申し入れてきたというもの。

 だが、“日本の恥”といったのは、日本製のボブスレーがラトビア製のソリに取って代わられそうになっていることではない。その後の展開のことだ。

 ジャマイカのボブスレー製作をしていた組織「下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会」が会見を開き、五輪で下町ボブスレーを採用しないのであれば契約書に規定がある通りジャマイカ側に損害賠償6800万円を請求する姿勢を見せると、ネットにはこれに同調し、「下町の町工場の人たちの義理人情をジャマイカは踏みにじった」とジャマイカをバッシングする意見があふれかえったのだ。

 マスコミも同様だ。たとえば、2月6日放送『とくダネ!』(フジテレビ)では笠井信輔アナウンサーが「(ジャマイカの)チームの人たちが下町ボブスレーの下町工場の人たちがつくったこのソリの重みとか意味とかをどれだけわかって使っているのかなって気がするんですよ。(中略)契約解除するんだったら『解除するので賠償金を払います』ということを同時に伝えてくるべきじゃないかなと僕は思います」とまくしたてた。

 さらに、同6日放送『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ)は、ジャマイカがラトビア製のボブスレーを使うことになったのは用意周到に仕組まれたものだったという怪しげな陰謀論まで開陳。夕刊フジにいたっては、「ジャマイカに契約の概念ある!?」などという、差別丸出しの見出しを掲げてジャマイカバッシングを展開した。

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